放射線治療とは

放射線治療とは、エネルギーの強い放射線(X線・ɤ線など)を人体に照射し、病気を治す治療方法です。手術療法と同様に局所に対する治療方法ですが、手術などの外科的治療とは違い、形態・機能を残すことができます。また、治療中に痛みなどを感じることはありません。治療する部位によって副作用が発生することがあります。しかし、放射線による副作用は主に照射した部位にのみ発生します。(例:胸部の放射線治療で頭髪が抜けることはありません)副作用の詳細については、初回の診察時に治療担当医(放射線治療専門医)より説明があります。

当院放射線治療装置の特色

2017年に高精度放射線治療機器を配備し、定位放射線治療、IMRT(強度変調放射線治療)、VMAT(回転原体強度変調放射線治療)、IGRT(画像誘導放射線治療)が行えるようになりました。
2018年度、運用予定となります。

 定位放射線治療
定位放射線治療とは病巣に対し多方向から放射線を集中して照射をする方法です。病巣に高い線量を照射することができます。

 IMRT(強度変調放射線治療)
従来の放射線治療は治療ビームの強度が均一であるため腫瘍の周辺の正常な細胞にも放射線があたっていました。そのため、腫瘍のみに強い放射線を照射することができませんでした。
IMRTを使用することにより最新のコンピューターで治療ビームの放射線の強度や形状を腫瘍の形や大きさに合わせて変化(変調)することができます。この技術により腫瘍に強い放射線を集中させながら、周囲の正常な細胞への放射線量を減らすことができるため、副作用の軽減と治療効果の向上が期待できます。
 通常の放射線照射方法  IMRTなど高精度放射線照射方法
 ピンク色の治療部位に放射線量が集中していることがわかります。

3 VMAT(回転原体強度変調放射線治療)
治療ビームの形状や強さ(量)を変化させながら、身体の周囲を回転させながら連続的に放射線を照射します。従来のIMRTと比べて治療時間が短縮できるため、患者様の身体への負担も軽減できます。

   従来のIMRT
 5~10分
   VMAT法
 1~3分
 
 


4 IGRT(画像誘導放射線治療)
放射線治療では治療計画時にCT撮影を行い、その画像から治療計画を行います。その計画通りに正しく、放射線治療を行うことが重要です。
当院の放射線治療装置にはCT装置が装備されており、治療直前にもこの装置を使用して、腫瘍の位置を再確認し治療計画通りに、わずかな誤差を補正してから放射線治療を行うことができます。
この放射線治療装置に装備されたCT装置を用い、得られたCT画像から誤差補正を行う技術をIGRTといいます。
 
 治療位置補正前  治療位置補正後

放射線治療の流れ

1<診察予約>
放射線治療の診察は予約にて行っております。また、患者様からの直接のご予約は承っておりません。診察・治療計画に必要ないろいろな書類をご用意して頂く関係上、ご紹介担当医より直接お電話をいただいております。予めご了承下さい。

2<診察>
治療担当医が診察を行い、種々の検査結果を参考にして治療方針(治療部位・治療線量・治療期間)を決定します。また、治療に対する副作用などのお話があります。
診療は効率的にすすめていますが、待ち時間が長くなることがあります。

3<治療計画>
治療計画とは、実際に放射線を照射する前に、最適な範囲・方向などをCT装置を使用して決定していくことです。毎回同じ位置・範囲へ照射が行えるように、皮膚にインクで印を書きます。服(肌着等)にインクが付いてしまうと落ちにくいため、インクが付いてもよい服の着用をおすすめします。
治療開始はこの日から2日から7日後くらいとなります。

4<治療>
治療計画に基づいて人体に放射線を照射します。また、計画した範囲の写真を撮り、治療位置の確認を行います。治療計画時の印は消さないように注意してください。(印が薄くなった場合には 担当技師が書き足します)
治療時間は予約制となります。予約状況によってはご希望時間に添えないこともあります。
ご了承下さい。

5<経過観察>
治療中、治療終了後、紹介元の診療科や病院にて治療経過や副作用の観察を行いますが、治療担当医による定期診察に来ていただく場合もあります。

6<治療中の休み>
治療は休まないことが大切とされています。やむを得ない用事がある場合には放射線治療担当医にご相談下さい。土曜日、日曜日、祝日の治療はお休みです。年末年始、大型連休では休日でも治療を行うことがあります。

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