外来,病棟患者数とも増加の一方を辿っております.在院日数がさらに短縮され回転が速くなったことにより,2015年の年間あたりの患者数は1,227名で,神経内科としては日本,いや世界最大級であると思います.高度な専門的医療をできるだけ多くの神経疾患患者さんに施すことは,われわれの重要な責務でありますが,診療内容のところで説明するとおり,患者様の種類が多岐にわたることから,合併症の治療などについても多くの経験と実績を残しています.

入院患者数の推移

 2015年1月-12月の総入院数は併診を含まず1,227名で月約100名以上の患者様が入院しています.その内訳は別表に示します。  

外来患者数の推移

 2015年1月-12月の総外来患者数37,108名で,3万7000人を突破しました.新患患者数も2,362名と増加しております.

【2015年1月1日より12月31日までの1年間】

神経内科疾患の統計
初診外来患者数 2362人/年 再診外来患者数 37108人/年
入院ベッド数    55床 延べ入院患者数 1227人/年
平均在院日数 17.5日 神経疾患剖検数 1例/年
入院患者の内訳
脳血管障害 542人 その中で発症7日以内の急性期  538人
神経変性疾患   総数 117人
   筋萎縮性側索硬化症 28人
   パーキンソン病 41人
   他のパーキンソニズム(PSP,CBDなど) 17人
   多系統萎縮症(SDS,OPCA,SNDなど) 11人
   脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く 9人
   不随意運動疾患(舞踏病,振戦など) 4人
   その他 7人
認知症性疾患 13人
   アルツハイマー病 0人
   血管性認知症 0人
   その他 10人
免疫関連性中枢神経疾患(MS,脊髄炎,ベーチェット病など) 38人
   末梢神経疾患(GBS,CIDP,CMTなど) 44人
   筋疾患(筋炎,皮膚筋炎,ジストロフィーなど) 38人
   神経感染症(脳炎,髄膜炎など),脳症 49人
   てんかん(原発性,症候性) 88人
   腫瘍 17人
   中毒性神経疾患 8人
   内科疾患,代謝性疾患に伴う神経障害 31人
   その他 242人
神経内科で行った臨床検査実施件数
CT 約3600件/年
MRI,MRA 約3400件/年
PET, SPECT 約800件/年
脳血管撮影 約30件
頭頚部血管超音波検査 約40件/週
脳波 約1300件/年
神経伝導検査 約10件/週
針筋電図 約4件/週
誘発筋電図(SEP,VEP,ABR,MEP) 約7件/年
筋生検 5件/年
神経生検 0件/年
医療介護・福祉・在宅医療
特定疾患申請 668件
介護保険意見書記載 535件
在宅医療の指導、意見書提出 4399件
在宅呼吸管理、IVH管理 84件

診療内容

 神経内科では,脳,脊髄,末梢神経,自律神経に関するすべての疾患について診療を行っています.栃木県での地域性もあり,脳卒中がもっとも多い疾患ですが,脳卒中診療の重要性を考えると,卒前,卒後教育にはかえって申し分ない環境といえます.もちろん,脳炎,髄膜炎,破傷風などの感染症,パーキンソン病,アルツハイマー病,脊髄小脳変性症などの変性疾患,ALSなどの運動ニューロン疾患,種々のニューロパチー,筋炎,重症筋無力症,筋ジストロフィーなどの筋疾患や,各種内科疾患に伴う神経障害まで入院・外来の患者様は数多く,神経内科全般にわたり,高度な診療を提供できるような体制となっています.

診療における特徴・特色

  脳卒中,特に発症後3時間以内の脳梗塞に対する超急性期血栓溶解療法や脳神経外科と連携し、カテーテルによる血栓除去術などの先進医療を積極的に取り入れています.本院は栃木県脳卒中拠点病院となっており,日本脳卒中協会栃木県支部が置かれています.パーキンソン病,睡眠関連疾患の治療に関しても高度先進医療を行っています.さらに,ALS,筋ジストロフィーなどの神経難病患者に対しても,開業医家との連携・協力のもと,在宅レスピレーターを積極的に導入するなど,神経難病,慢性疾患患者のケアにも力を入れています.この一環としての事業として栃木県難病医療拠点病院となり難病連絡協議会の会長に平田幸一が就任しています.  

専門外来

 日常診療上最も多い主訴の一つである頭痛,物忘れ,睡眠障害に対して,より集約的な診療を行なえるよう,特殊外来を開設いたしました.診療は頭痛外来が月曜午後,物忘れ外来(認知症疾患センター)が火・金曜日,睡眠医療外来(大学病院睡眠医療センター)が月〜金曜日です.頭痛外来には東京女子医大頭痛外来の清水俊彦客員教授にも参加してもらっています.もちろん一般の各曜日の外来診療も日本神経学会専門医,脳卒中学会専門医,頭痛学会専門医,睡眠学会認定医が配属されており,一般的な神経病から難病まで,常時専門的かつ高度な診療を提供しております.

特に紹介しておきたい疾患と治療法

パーキンソン病:
 長期罹病により薬効が不十分になった症例や,抑うつを合併した例に対し,非侵襲的な磁気刺激療法を行っています.さらに脳神経外科との連携のもと,深部脳刺激などによる高度な医療も行っております.

ギラン・バレー症候群:
 神経免疫グループを中心として,免疫グロブリン治療など,高度医療を行っています.

頭痛:
 
片頭痛に対しての予防薬やトリプタンの適切な治療.薬剤乱用性頭痛と呼ばれるお薬の飲みすぎによる頭痛などの正確な診断と効果的な治療を行っています.

血管性うつ:
 脳卒中後遺症としてのうつ(活力の消失)の診断,治療を行い高い効果をあげています.

認知症(痴呆):
 物忘れ外来で代表されるように,アルツハイマー型認知症,血管性認知症の診療に多くの実績があります.

眼瞼痙攣・半側顔面痙攣・Meige症候群:
 これまで薬物療法では難治であったこれらの疾患に対し,ボツリヌス毒素の局所投与を行い,高い効果をあげています.

回診・カンファレンス

教授回診       9:00〜
新患紹介  8:10〜
カンファレンス 17:00〜(抄読会,症例検討会,学外講師による勉強会など)
脳卒中カンファレンス 18:30〜
 入院患者の診療は4つのグループに分れて行い,各班毎に回診,カンファレンスを行っております. 現在,何人かの開業医家,勤務医の方に御参加頂いています.お気軽に御参加ください.

 
栃木県下都賀郡壬生町北小林880番地  外来受付電話 0282-87-2198