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第一外科学教室における移植に対する取り組み
教室における移植研究は、初代主任教授信田重光先生の下、1988年 順天堂大学小児外科より移籍した小川富雄講師(現 帝京大学医学部第二外科助教授)を中心に、小林謙之、小森俊昭らの、小腸移植実験からスタートしました。
はじめは、ラットを用いた手技実験を中心に、マイクロサージャリーのテクニックを長期間に渡り習得後、実験的小腸移植における新術式を考案、更に生存実験を中心に研究実験を行ないました。
1990年より、当時新しい免疫抑制剤として開発された治験薬FK506 (現 タクロリムス)を実験段階でいち早く使用し、その効果判定を証明すると同時に、酵素抗体法を用いた病理学的見知と、フローサイトメトリーを応用し、小腸移植における拒絶反応過程におけるメカニズムの解明と、リンパ球サブセットの動態について解析を行ないました。
1992年より小川富雄を中心にイヌ全肝移植実験を開始し、翌1993年には、小林謙之は、「小腸移植における拒絶反応発現のメカニズムと免疫抑制剤FK506の免疫抑制効果」をまとめた後、米国Pittsburgh 大学 Transplant Institute (Thomas E. Starzl 教授, Satoru Todo 教授)のもとに留学し、Visiting Fellowとして2年半、肝移植・小腸移植の臨床、研究プログラムに参加しました。 その後小腸移植研究を引き継いだ小森俊昭は1995年「ラット小腸移植に於ける末梢血リンパ球サブセットの経時的変化」を学術論文としてまとめました。

1998年4月、第一外科主任教授砂川正勝が、獨協医科大学生体肝移植プロジェクトを発足させた事に伴い、教室の藤原利男、土岡丘(小児外科グループ)、小林謙之、小森俊昭(肝・胆・膵グループ)、大学院生の小川達哉、田中直行らは、臨床実現に向けて、関係各科と協議を重ねるとともに、プロジェクトの運営、推進、マニュアルの作成、動物実験などに関与しました。
1998年7月には、プロジェクトとして、犬全肝同所性肝移植実験を再開し、1999年4月には 年度内臨床実施を目指し、小林謙之を、生体肝移植医療実績を誇る京都大学移植外科 田中紘一教授のもとへ一年間派遣、その間、小児外科が抱える二例の生体肝移植適応症例を京都大学へ紹介し、各スタッフはその手術に参加、見学し実践に備えました。
2000年10月24日 獨協医科大学生体肝移植プロジェクトとして第一例目の生体肝移植が、第一外科、第二外科合同チームにより実施(指揮監督 窪田敬一第二外科教授)され、その責務の一端を果たしました。

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