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稲葉学長による同済大学顧問教授就任(中国・上海)記念講演が行われました

稲葉学長の同済大学顧問教授就任(中国・上海)記念講演が、8月22日(木)、大学間の交流の一環として中国・上海市内中心部にある国立同済大学附属同済医院研究棟3階大会議室にて、100人を超える医師、学生、看護師等の出席の下、挙行されました。本学からは、稲葉学長、植竹事務局長、日光医療センター 中元病院長、影山事務部長が出席しました。総合大学国立同済大学は本学園同様、ドイツ国との連携・協力を目指して設立され、歴史もほぼ同様であります。本学との交流は、まず2010年7月、同済大学附属同済医院と日光医療センターとの連携協定書締結に始まり、次いで2011年2月25日には同済大学と本学との大学間連携協定書締結へと発展し、その後、2012年7月に寺野獨協学園理事長、さらに同年12月には稲葉学長に同済大学顧問教授称号記が授与され、本学との関係構築が着実に進んでまいりました。顧問教授の大きな役割には、両大学間の連携協力以外に同済大学へのアドバイザー的な役目もあります。講演内容でありますが、講演タイトル「B型肝炎ウイルスは伝搬性遅発性疾患を惹起する-特に周産期領域における対策とその軌跡-」に沿って、先ず①プリオンの出現により遅発性ウイルス感染症(Slow Virus Infection: SVI)が伝搬性遅発性疾患(Transmissible, Slow Deve-loping Diseases: TSDD)に変更せざるを得ない理由を解説し、次いで稲葉学長がこれまで実施してきた性感染・周産期領域における研究歴を紹介し、最後にB型肝炎ウイルス母子感染対策の変遷、特に「千葉大方式」、それに基づく「獨協医大方式」の優位性について詳細な説明がありました。触りを簡単に紹介します。稲葉学長が37年間の研究の中で打ち立てられた疾病概念、TSDDは、その原因としてウイルス、プリオン、細菌が含まれます。この疾患の特徴は、①キャリアの存在、②標的臓器の存在、③進行性、難治性、致死的の3条件を満たす「伝搬性疾患」であり、B、C型肝炎ウイルス(HBV, HCV)、ヒトエイズウイルス(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)などのキャリアの一部は将来、肝細胞がん、エイズ、子宮頸がんなどを発症せしめ、典型的なTSDDウイルスである。HBVでは母子感染が生じるが、現在ではヒト免疫グロブリン(HBIG)とリコンビナントHBワクチン(HBRV)により胎内感染(<3.5%)を除いて阻止可能である。其の方式は現在、千葉大方式(1984)、厚生省方式(1985)、CDC方式(1988)、並びに獨協医大方式(2005)に大別される。千葉大方式とCDC方式はHBV母子感染自然史と新生児免疫応答能に基づいた方法であり、厚生省方式は当時の小児科教科書に基づいた方式である。国際共同臨床治験によりその有効性が確認された獨協医大方式は千葉大方式を更に簡略化し、全処置をわが国の褥婦、新生児の産・出生後1か月健診にて終了する方式で、30%に達する「対策洩れ」が防げる「推奨すべき方法」である。稲葉学長は母親の負担軽減、医療費節減、社会的コストの圧縮等についても詳細に計算し、千葉大方式・獨協医大方式が特に優れていることを示されました。二年前より開始された「厚生省方式の見直し」が本年末には決着が着く予定だそうです。本学としても、学長の千葉大方式、更に進化した、キャリア母にも優しい獨協医大方式が採用されることを祈りたいと思います。午後3時から午後5時過ぎまで2時間を超える記念講演となりましたが、講演終了後も、活発な質疑応答が行われました。中でも、同済医院産婦人科の童教授より聴講の医師、学生、看護師達に向けられた言葉は印象的で「長期間一つの研究テーマで多くの臨床データを収集し結論に導く研究姿勢に敬服の念を禁じ得ない、研究者としてのあるべき姿である」といった稲葉学長への賛辞がありました。
最後に、同済大学附属同済医院長 王 楽民 先生からも心温まるお礼の言葉とともに記念品が贈られました。同済大学との絆は一層深まり、教職員の交流も愈々始まります。今後同済大学との友好関係はさらに発展するものと期待されます。

追記:今回の上海滞在期間中に国際観光医療学会の上海事務所が「上海市長寧区虹橋路1438 古北財富中心5階(TEL+86-21-6197-6293)」に開設されましたことをお知らせいたします。