ホーム / 大学病院 / 教職員募集(大学病院) / 初期臨床研修医募集(医師) / 必修科目 救命救急センター研修プログラム

病院機能評価認定
病院機能評価認定

獨協医科大学携帯サイト
獨協医科大学携帯サイト

必修科目 救命救急センター研修プログラム

臨床研修は、救命センターにおける軽症から重症までの救急患者の初期治療と重症患者の集中治療の習得を目標としている。

1.研修施設

獨協医科大学病院

2.研修期間

1年次2か月 2年次1か月、合計3か月

3.指導責任者

小野 一之 教授

4.研修内容

1)24時間救急患者対応
2)患者の病態に準じた初期治療、手技の習得
3)シミュレーションを用いた救急診断・初期治療の習得

  1. 多彩な救急病態の把握
  2. 救急患者に対する適切な診断処置
  3. 録画による救急患者対応の評価

4)二次救命処置(=Advanced Cardiovascular Life Support:ACLS)に基づいた心肺蘇生法の習得
5)多発外傷を含む外傷の初期治療の習得
6)救急車同乗にて現場の対処法の習得

5.研修目標

身体診察法
一 般 目 標 (GIO)
病態の正確な把握ができるよう、全身にわたる身体診察を系統的に実施し、記載できる
到 達 目 標 (SBO)
全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる
頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)ができ、記載できる
胸部の診察(乳房の診察を含む)ができ、記載できる
腹部の診察(直腸診を含む)ができ、記載できる
骨盤内診察(産婦人科的診察を含む)ができ、記載できる
泌尿・生殖器の診察ができ、記載できる骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる
神経学的診察ができ、記載できる小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む)ができ、記載できる
精神面の診察ができ、記載できる
臨床検査一 般 目 標 (GIO)
病態と臨床経過を把握し、医療面接と身体診察から得られた情報をもとに必要な検査を実施できる
到 達 目 標 (SBO)
一般尿検査(尿沈渣顕微鏡検査を含む)
便検査(潜血、虫卵)
血算・白血球分画
(A) 血液型判定・交差適合試験
(A) 心電図(12誘導)、負荷心電図
(A) 動脈血ガス分析
血液生化学的検査・簡易検査(血糖、電解質、尿素窒素など)
血液免疫血清学的検査(免疫細胞検査、アレルギー検査を含む)
細菌学的検査・薬剤感受性検査・検体の採取(痰、尿、血液など)・簡単な細菌学的検査(グラム染色など)
肺機能検査・スパイロメトリー
髄液検査
細胞診・病理組織検査
内視鏡検査
(A) 超音波検査
単純X線検査
造影X線検査
CT検査
MRI検査
核医学検査
神経生理学的検査(脳波・筋電図など)
基本的手技
一 般 目 標 (GIO)
基本的手技の適応を決定し、実施できる
到 達 目 標 (SBO)
気道確保を実施できる
人工呼吸を実施できる(バッグ・バルブ・マスクによる徒手換気を含む)
心マッサージを実施できる
圧迫止血法を実施できる
包帯法を実施できる
注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)を実施できる
採血法(静脈血、動脈血)を実施できる
穿刺法(腰椎)を実施できる
穿刺法(胸腔、腹腔)を実施できる
導尿法を実施できる
ドレーン・チューブ類の管理ができる
胃管の挿入と管理ができる
局所麻酔法を実施できる
創部消毒とガーゼ交換を実施できる
簡単な切開・排膿を実施できる
皮膚縫合法を実施できる
軽度の外傷・熱傷の処置を実施できる
気管挿管を実施できる
除細動を実施できる
基本的治療法
一 般 目 標 (GIO)
基本的治療法の適応を決定し、適切に実施できる
到 達 目 標 (SBO)
療養指導(安静度、体位、食事、入浴、排泄、環境整備を含む)ができる
薬物の作用、副作用、相互作用について理解し、薬物治療(抗菌薬、副腎皮質ステロイド薬、解熱薬、麻薬、血液製剤を含む)ができる
基本的な輸液ができる
輸血(成分輸血を含む)による効果と副作用について理解し、輸血が実施できる

一 般 目 標 (GIO)
生命や機能的予後に係わる、緊急を要する病態や疾病、外傷に対して適切な対応ができる
到 達 目 標 (SBO)
バイタルサインの把握ができる
重症度および緊急度の把握ができる
ショックの診断と治療ができる
二次救命処置(呼吸・循環管理を含む)ができ、一次救命処置(BLS=Basic Life Support)を指導できる(※ ACLS は、バッグ・バルブ・マスク等を使う心肺蘇生法や除細動、気管挿管、薬剤投与等の一定のガイドラインに基づく救命処置を含み、BLS には、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸等の、機器を使用しない処置が含まれる)
頻度の高い救急疾患の初期治療ができる
専門医への適切なコンサルテーションができる
大災害時の救急医療体制を理解し、自己の役割を把握できる
救急対処法
一 般 目 標 (GIO)
救急に対応するために急性諸症の諸原因を再確認し、与えられた状況下で最も適切な処置を講じる能力を身につける
到 達 目 標 (SBO)
バイタルサイン(意識、体温、呼吸、血圧、脈拍)などのチェックを短時間にできる
神経症状に基づいた意識障害の鑑別ができる
発症前後の状況を本人だけでなく、家族、同僚、付添人などからも十分に収集し把握できる
人工呼吸(用手、口-口、バッグ・バルブ・マスク)および胸骨圧迫式心マッサージができる
緊急輸液ルートの確保ができる
気管挿管ができる
気管切開の適応を述べることができる
レスピレータを装着し、調節できる
除細動の適応をあげ、実施できる
必要な薬剤(速効性強心薬、利尿薬など)を適切に使用できる
大量出血の一般的対策を講じることができる
創傷の基本的処置(止血、感染防止、副木など)がとれる中心静脈路確保と中心静脈圧測定ができる
緊急胸腔ドレナージができる
初期治療を継続しながら適切な専門医に連絡する状況判断ができる
緊急手術が必要か否か判断できるコメディカルと協調し心肺蘇生を実行できる
重症患者管理
一 般 目 標 (GIO)
重症患者(特に多臓器に傷病が及ぶ場合)の診断と(集学的)治療ができる
到 達 目 標 (SBO)
急性循環不全(ショック)患者の管理ができる
敗血症患者の管理ができる
重症患者(compromised host)に対する感染予防に応じた適切な抗菌薬が選択できる
各種細菌培養結果の理解ができる
重症患者の転送に当たって、主要な注意を指示できる
特殊集中治療
一 般 目 標 (GIO)
特殊医療機材を用いた医療を理解する
到 達 目 標 (SBO)
急性血液浄化法の適応を理解できる
スワン・ガンツカテーテルを挿入し、データ分析できる
各種モニター類の原理を理解し、データを治療に反映できる
病院前救護
一 般 目 標 (GIO)
災害時トリアージ・災害医療の補助的役割について理解する
到 達 目 標 (SBO)
個々の症例で救急隊に的確な指示ができる
T.P.Oにあったトリアージを実行できる
医療を知らない一般市民に的確な口頭指示ができる
警察、消防(救急隊)と円滑な連携を保てる
緩和・終末期医療
一 般 目 標 (GIO)
緩和・終末期医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応できる
到 達 目 標 (SBO)
心理社会的側面への配慮ができる
基本的な緩和ケア(WHO 方式がん疼痛治療法を含む)ができる
告知をめぐる諸問題への配慮ができる
死生観・宗教観などへの配慮ができる
終末期・病院後
一 般 目 標 (GIO)
現代医療の限界を認識する
到 達 目 標 (SBO)
初診患者に対しても的確な死亡確認ができる
異常死体に対して適切な法的手段を考慮できる
医療記録
一 般 目 標 (GIO)
チーム医療や法規との関連で重要な医療記録を適切に作成し、管理できる
到 達 目 標 (SBO)
診療録(退院時サマリーを含む)を POS(Problem Oriented System)に従って記載し管理できる
処方箋、指示箋を作成し、管理できる
診断書、死亡診断書、死体検案書その他の証明書を作成し、管理できる
CPC(臨床病理検討会)レポートを作成し、症例呈示できる
紹介状と、紹介状への返信を作成でき、それを管理できる

6.経験すべき症状・病態・疾患

研修の最大の目的は、患者の呈する症状と身体所見、簡単な検査所見に基づいた鑑別診断、初期治療を的確に行う能力を獲得することにある。

1 頻度の高い症状

必修項目
1)浮腫
2)リンパ節腫脹
3)黄疸
4)発熱
5)頭痛
6)めまい
7)失神
8)けいれん発作
9)視力障害、視野狭窄
10)聴覚障害
11)鼻出血
12)胸痛
13)動悸
14)呼吸困難
15)咳・痰
16)嘔気・嘔吐
17)嚥下困難
18)腹痛
19)便通異常(下痢、便秘)
20)腰痛
21)関節痛
22)歩行障害
23)血尿
24)排尿障害(尿失禁・排尿困難)
25)尿量異常
26)不安・抑うつ

2 緊急を要する症状・病態

必修項目
1)心肺停止
2)ショック
3)意識障害
4)脳血管障害
5)急性呼吸不全
6)急性心不全
7)急性冠症候群
8)急性腹症
9)急性消化管出血
10)急性腎不全
11)流・早産および満期産
12)急性感染症
13)外傷
14)急性中毒
15)誤飲、誤嚥
16)熱傷
17)精神科領域の救急

3 基本疾患(上記と重複あり)

(1)運動器(筋骨格)系疾患

(B) 1骨折
(B) 2関節・靱帯の損傷及び障害

(2)神経系疾患

(A) 1脳・脊髄血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)
2脳・脊髄外傷(頭部外傷、急性硬膜外・硬膜下血腫)

(3)循環器系疾患

(A) 1心不全
(B) 2狭心症、心筋梗塞
(B) 3不整脈(主要な頻脈性、徐脈性不整脈)
(B) 4動脈疾患(動脈硬化症、大動脈瘤)
5静脈・リンパ管疾患(深部静脈血栓症、下肢静脈瘤、リンパ浮腫)
(A) 6高血圧症(本態性、二次性高血圧症)

(4)消化器系疾患

(A) 1食道・ 胃・十二指腸疾患(食道静脈瘤、胃癌、消化性潰瘍、胃・十二指腸炎)

(5)呼吸器系疾患

(B) 1呼吸不全
(A) 2呼吸器感染症 (急性上気道炎、気管支炎、肺炎)
(B) 3閉塞性・拘束性肺疾患(気管支喘息、気管支拡張症)
4肺循環障害(肺塞栓・肺梗塞)
5異常呼吸(過換気症候群)
6胸膜、縦隔、横隔膜疾患(自然気胸、胸膜炎)

(6)腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)疾患

(A) 1腎不全(急性)

(7)感染症

1重症ウイルス感染症および細菌感染症

(8)物理・化学的因子による疾患

1中毒(アルコール、薬物)
2アナフィラキシー
3環境要因による疾患(熱中症、寒冷による障害)
(B) 4熱傷