雷鳴 第47回文化会創作研究発表会
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〈コラム〉 ◉美味しい抹茶と点て方について 抹茶は、上級品になる程香りがよく、味はまろやかで苦渋みが少なくなり、旨味が濃厚で後味が良くなります。色も上級品になる程鮮やかな緑色をしています。これは、旨味を生む十分な肥料や、香りや少ない苦渋みを実現する遮光の設備や手間・技術など、多くのコストがかかることに由来しています。また、お茶を点てる際は茶筅を大きく素早く動かし大きな泡が立ったところで、少し茶発を浮かせ先端が浸かった状態で再び動かすことで泡が細かくなり、口当たりが滑らかに仕上がります。 ◉お菓子をいただく際のマナーについて お茶屋などではお茶とお菓子が同時に提供されることも多いため、茶道でもそれらを交互に少しずついただくというイメージを持っている人も多いかもしれません。しかしこれは正式な場ではマナー違反になり、実際にはお菓子を全て食べ切ってからお茶をいただくのが正しい作法となっています。これは、抹茶にはカフェインが含まれており空腹の状態で飲むと胃に負担がかかってしまうためであると言われています。また、茶道ではお茶が主役であり、お菓子はあくまで引き立て役なので先にお菓子を食べ口の中に微かに甘みが残った状態の方がお茶の味が引き立つためであると言う考え方や、抹茶は冷めると風味を失うので茶碗を置かずに飲むべきであるため、と言う考え方もあります。 ◉茶碗の持ち方について 茶道で使う茶碗には、描かれている絵柄によって椀の正面があり、その面は神様にお供えする際に向ける面となります。そのため私たちがお茶を飲む際は正面を避けて飲む必要があり、茶道のお手前でよく見られる、手の上で茶碗を2回ずらしてから飲む動作はこれに由来しています。 参考文献 - 11 - https://tokyo-grand-tea-ceremony.jp/about.html https://www.yamamasa-koyamaen.co.jp/matcha/point/tasty.html

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