雷鳴 第47回文化会創作研究発表会
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3. 日本美術史のエッセンス 日本の美術では、奈良時代、鎌倉時代、江戸時代、明治時代が特徴的な時代であると言えるでしょう。それぞれの特徴を大まかに説明します。 ・奈良時代:奈良時代の美術の特徴は、仏教に関するものが豊富なことです。奈良時代は日本に仏教が普及し始めた時代であり、仏教を広めるという仏像や仏教の教えが描かれた絵画などが、仏教を広めるために大きな役割を果たしていました。 ・鎌倉時代:鎌倉時代の美術は、武士と強い関係を持つ作品が多いのが特徴です。政治の運営が貴族から武士に変わり、合戦の巻物など武士が好みそうな、強く迫力がある作品(金剛力士像など)が好まれました。 ・江戸時代:江戸時代は、日本独特の技法が多用されているのが特徴です。鎖国により、西洋美術からの影響が少なかったためと言えます。 ・明治時代:西洋美術に影響を受けた作品が多いのが特徴です。鎖国後の日本の混沌さが伝わる作品が多いといえます。 4. 現代の美術 近代以降については、写真、グラフィックアートなど、現代(第二次世界大戦以降)においては(日本に限った現象ではありませんが)、パフォーマンス、ハプニング、ビデオアート、ランドアート、コンセプチュアル・アートなど、様々な表現形態が「美術」として語られ、「美術」とそうでないものとの差異は次第にあいまいになってきています。また、現代美術家たちは、世界的にお互いに関連した状況や文化的には異なった環境で、技術的には先進的な世界で作品を作っていることから、一言で、また日本のみについて現代美術を語ることは難しいと言えます。 下に日本の代表的な現代アーティストについての記事を紹介するので、興味のある人は確認してみてください。 ・参考:現代アートを代表する日本人42名を一挙に紹介 https://media.artis.inc/guide/what-is-art/2023/ 5. 最後に このように、日本の美術は歴史の中で大きく変化してきたと言えます。今回は大まかな紹介のみでしたが、歴史とともに過程を知ると面白いので、興味のある人はぜひ調べてみてください。 雷鳴祭では、美術部員の作品を展示しています。自由な部活の雰囲気の中で作り上げた作品をぜひ鑑賞してみてください。 - 13 -

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