令和4年度 獨協医科大学大学院 看護学研究科シラバス
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主たる科目の概要 (1)慢性看護学特論Ⅰ(慢性病者の行動理解) (5)慢性看護学特論Ⅲ演習(慢性病者への支援技術) - 114 -し、研究計画書を作成し、修士論文(課題研究)を作成することを目標として、患者・家族の抱える問題、臨地での問題を改善・改革するために研究的方法を用いて取り組むための基礎的能力を養う。 慢性病者と慢性病に起因する障がい者(以下、慢性病者に含む)や家族が抱える慢性病特有の複雑で解決困難な問題とその背景および慢性病をもつ人の行動理解に役立つ病みの軌跡、セルフケアとセルフマネジメント、障がい受容、自己効力感、エンパワーメント、スティグマとレジリエンスなどの諸理論を学修する。 (2)慢性看護学特論Ⅱ(慢性病者の査定) 慢性病者と慢性病に起因する障がい者(以下、慢性病者に含む) の包括的査定方法について講義を通して学修する。 具体的には、履修生のサブスペシャリティーに応じて、糖尿病または脳卒中のいずれかを選択して、これらの疾患をもつ慢性病者に特化した身体心理社会的アセスメントを学修するほか、慢性病者に共通するSF36、自尊感情、ローカスオブコントロール、不安尺度、うつ状態自己評価尺度、家族などの心理社会生活面のアセスメントについて学ぶ。 「慢性看護学特論Ⅰ」で学んだ病の軌跡をもとに、病体験によるアセスメントに上述した医学、心理学、社会学などの学際的な知識を取り入れ、病者を主観的、客観的または量的(程度)に捉え、多角的、科学的かつ包括的なアセスメントについて学修する。 (3)慢性看護学特論Ⅱ演習(慢性病者の査定) 慢性病者と慢性病に起因する障がい者(以下、慢性病者に含む) の包括的査定方法について演習を通して学修する。 具体的には、「慢性看護学特論Ⅱ」で学修した糖尿病または脳卒中を発症した慢性病者に特化した査定に必要な知識に加え、本科目では技術を学修し、知識と技術の統合を図る。 また、履修生のサブスペシャリティー領域の慢性疾患患者の病体験をもとにした病期に応じた医学的診断技術、SF36、自尊感情、ローカスオブコントロール、不安尺度、うつ状態自己評価尺度などの心理社会生活面の査定ツールについて、事例を通して活用方法を学修した上で、履修生のサブスペシャリティー領域の慢性疾患患者の査定に最適な査定フォーマットを作成する。 (4)慢性看護学特論Ⅲ(慢性病者への支援技術) 慢性病者と慢性病に起因する障がい者(以下、慢性病者に含む)の状態の変化に対応した慢性病の予防・診断・治療に伴う専門的看護支援、自己管理支援、リハビリテーション看護、ターミナルケアなどに関する理論と支援技術について講義を通して学修する。 具体的には、まず、履修者のサブスペシャリティーによって、糖尿病をもつ慢性病者または脳卒中をもつ慢性病者に特化した支援に必要な理論を学修する。その後、慢性病患者の支援に共通して必要な理論として、行動分析理論の援用、自己決定への支援、成人教育などを学修する。 慢性病者と慢性病に起因する障がい者(以下、慢性病者に含む)の変化する時期に対応した専門的看護支援、自己管理支援、リハビリテーション看護、ターミナルケアなどに関する理論と

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