(10)在宅看護学実習Ⅲ(専門看護師の機能と役割②) - 123 -(6)在宅看護学演習Ⅰ(医療的ケアに関する看護) 在宅神経難病事例を用いた演習を主体とする。呼吸、栄養、排泄、コミュニケーション等の身体機能の低下を医療機器を活用して生きる事例を通して、疾病の受容と療養方針の決定の支援、医療機関から在宅への移行期の支援、在宅療養開始時の支援、継続期の支援等療養者・家族への支援を検討する。 (7)在宅看護学演習Ⅱ(終末期ケアに関する看護) 在宅終末期ケアの実践事例を用いた演習を主体とする。終末期を自宅で迎えるため本人と家族の意思決定、在宅での療養環境の準備、療養者と家族をサポートするマンパワーの確保と協働体制の確立、対象のQOLの追求、緩和ケアの実際、臨終期のケア、グリーフケアまでの各期の的確なニーズの把握とケア実施の方法について検討する。 (8)在宅看護学実習Ⅰ(退院支援・調整と在宅チーム医療) この実習では、在宅看護実践の開始前に関わる医療機関の退院支援・調整部門(A)と、こ れに併設する医療機関内の訪問看護部門(B)を併せて実習する。これにより、在宅看護を必要とする療養者・家族への支援を系統的、包括的にとらえるための視点を養う。尚、本実習では、CNSが備えるべき6つの能力のうち、他職種との「連携調整」を中心に「相談」・「倫理的問題の調整」等の分野について学習する。 (9)在宅看護学実習Ⅱ(専門看護師の機能と役割①) 医療的ケアを要する事例を1例以上受け持ち、退院準備期から在宅療養導入期、安定期の各期を通して看護過程を展開し、看護実践を行う。 本実習では、CNSが備えるべき6つの能力のうち、「卓越した実践能力」と「連携調整」、「倫理的問題の調整」を中心に、「教育」や「相談」の機能、「研究」的視座を持って看護実践を評価するための方法について学習する。 ここでは、前期に修了した在宅看護学実習Ⅰ・Ⅱで学んだ内容を生かし、終末期ケアに関する看護(緩和ケアを含む)を必要とする在宅療養者とその家族を受け持ち、在宅看護過程の質をさらに深めて実践する。 また、CNSの共通目的の「実践」「教育」「相談」「連携調整」「倫理的問題の調整」「研究」の内容を実地の事業、他機関・他職種との連携等、具体的な実習内容に落とし込んで看護の質を高めていく。 (11)在宅看護学実習Ⅳ(訪問看護ステーション等の開設、管理・運営) 訪問看護ステーションの開設、管理・運営の実際を訪問看護ステーションの管理者について実習する。また、訪問看護実践の質改善のための職場環境の整備やスタッフの教育等に関する研究的取り組みについて実習する。本実習では、CNSの共通目的の「高度実践」「教育」「相談」「連携・調整」「倫理的問題の調整」「研究」の全てを統合する実習内容となる。 訪問看護ステーションの訪問看護活動から発生した「暮らしの保健室」含む関連施設における地域ケアネットワークシステムの構築について学修する。 (12)課題研究 在宅看護学の講義や演習、そして実習から、自分の関心事について文献検討を進める。例えば、在宅看護学の専門的な知識や技術、ケアの質の改善、事例への看護介入、在宅ケアの改善
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