令和4年度 獨協医科大学大学院 看護学研究科シラバス
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- 199 -がん看護学特論Ⅳ(がん薬物療法看護) 科目名・英名 Advanced Nursing for Cancer Pain Management 教員名 小西 敏子、内田 幸介、がん薬物療法専門医、緩和ケア専門医、精神腫瘍医 単位数 2単位 がんに対する集学的治療とがん薬物療法の近年の動向などを教授し、チーム医療における看護師の役割と機能を理解する。次に、がん薬物療法看護を実践する上で基盤となる、抗がん薬の基本原則、分子標的薬の特徴、薬物動態、副作用対策と支持療法について教授する。また、薬物療法の治療計画について、特に、計画立案のために必要な情報とその解釈、代表的ながんに対する標準的治療を教授する。最後に、がん薬物療法を受けている患者の緩和ケア、精神症状に対するケア、代替補完療法について教授し、がん薬物療法を受けている患者および家族の苦痛を緩和し、質の高い療養生活を送ることができるようなケアを探求する。 科目概要 専門分野における最新の知見と技術を備え、がん薬物療法看護を実践する上で基盤となる薬物についての理解、特にがんの中心的な治療である化学療法と、がん患者の最大の問題であるがん性疼痛のコントロールについて学修することを目的とする。 1.がん薬物療法におけるチーム医療について理解し、その中での看護師の役割・機能を探求する。 2.がん薬物療法看護の基盤となる、抗がん薬の基本原則、分子標的薬の特徴、薬物動態、副作用対策と支持授業目的 療法について説明する。 到達目標 3.薬物療法の治療計画および代表的ながんに対する標準的治療を説明する。 4.がん薬物療法を受けている患者の緩和ケア、精神症状に対するケアを理解し、がん薬物療法を受けている患者および家族の苦痛を緩和し、質の高い療養生活を送るためのケアを探求する。 回 がん薬物療法における看護師の役割 がんに対する集学的治療とその背景 1 抗がん薬概論(基本原則) 2 3 抗がん薬概論(分子標的薬) 抗がん薬概論(PK-PD) 4 5 抗がん薬概論の評価とまとめ 抗がん薬の副作用対策(支持療法) 有害事象とは 6-7 授業 計画 がんの薬物療法のレジメン 8-9 抗がん薬の安全な取り扱い、暴露対策 10 がん薬物療法を受けている患者の緩和ケア 11-12 必修・選択 単元主題 選択 開講年次 近年のがん薬物療法の動向 がん薬物療法の目的・適応基準・治療効果判定 がん薬物療法におけるチームアプローチの重要性 がん薬物療法における看護の役割と機能 各分類と薬剤(作用機序による分類、由来物質による分類、細胞周期による分類) 各薬剤の作用部位と選択 分子標的薬とは(従来の抗がん薬との違い) 分子標的薬の標的・副作用 薬物動態に影響を与える因子(肝機能、腎機能、相互作用、食事、遺伝子多型) 抗がん薬のPK-PD とは(時間依存型、AUC依存型) 抗がん薬のTDM とは 有害事象の発生機序、有害事象の評価基準支持療法の実際(好中球減少、口内炎、悪心・嘔吐、下痢、皮膚障害) レジメンとは(レジメンの基本・構成) 治療計画の確認(治療目的、投与方法、投与経路、投与量) 薬物アセスメント(容量制限毒性、最大耐容量、累積投与量、併用禁止注意薬剤、投与時間・随所に注意が必要な薬剤) 各疾患における標準治療(乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん) 抗がん薬が人体に及ぼす影響 抗がん薬暴露の機会、暴露に対する防護方法 抗がん薬調整時の安全な取り扱い、暴露時の対処方法、患者指導 がん性疼痛コントロールの基本的な考え方 鎮痛剤投与の方法(内服、経皮吸収、座薬、注射) 基本処方とレスキュードーズの考え方 オピオイドの副作用と観察のポイント・対応 オピオイドスイッチング(ローテーション) ペインコントロールの実践例 1年次/後期 授業形態 授業内容 科目区分 専門科目 講義 担当者 小西敏子 内田 幸介 小西 敏子 がん 薬物療法 専門医 小西 敏子 緩和ケア 専門医

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