- 202 -がん看護学特論Ⅵ(緩和ケア) 科目名・英名 Palliative Care for Cancer Patients 教員名 小西 敏子、岸田 さな江 単位数 2単位 緩和ケア領域において、高度看護実践者として役割機能を発揮する能力を育成する。緩和ケア領域におけるがん看護専門看護師の役割と機能について教授するとともに、がん患者とその家族が体験する全人的苦痛および緩和ケアにおける死生観、死の準備教育におけるがん看護専門看護師の役割を検討する。また、療養の場の違いから見た緩和ケアの課題と対策を教授し、緩和ケアの質の向上を図るために、がん看護専門看護師の役割機能をどのように発揮するかを検討する。最後に、がん患者の精神的苦悩と苦悩に対する看護介入およびエンド・オブ・ライフケア、家族のグリーフケアについて、カウンセリング理論とそれを基盤にした実際を教授する。 科目概要 本コースのサブスペシャリティーである緩和ケアについて、基本的な概念を学修し、緩和ケアにおけるコミュニケーション、グリーフワーク等についての学びを通して、がん患者の精神的苦悩に看護介入できる能力を養うことを目的とする。専門分野における最新の知見と技術を備え、根拠に基づいた高度な看護実践能力を養う。 1.緩和ケア、エンド・オブ・ライフケアの概念と歴史を説明する。 2.がん医療の動向と課題を説明する。 3.緩和ケア領域において、特にがん患者・家族の全人的苦痛、死生観と死の準備教育、緩和ケアの療養の場授業目的 到達目標 の違いから見た課題・対策の視点から、がん看護専門看護師の役割・機能について整理し検討する。 4.がん患者の精神的苦悩に対する看護介入およびエンド・オブ・ライフケア、家族のグリーフワークについて、カウンセリング理論を基盤としたその実際を説明する。 回 緩和ケア概論 1 緩和ケアにおけるがん看護専門看護師の役割・機能 2 スピリチュアルケアに関する理論の理解と実践 緩和ケアと死生観・死の準備教育 死の受容 3-4 5-6 授業 計画 緩和ケアと療養の場 在宅での看取りの支援と課題 7-8 緩和ケアにおけるコミュニケーションスキル 9-11 エンド・オブ・ライフケアと家族のグリーフワーク 12-14 15 科目のまとめ プレゼンテーションの準備、指定文献のプレゼンの準備。 第9-14回の授業では、2事例のまとめが評価の対象となる。 授業外における 学習・時間 例 エンド・オブ・ライフケアにおける自身の体験からの事例 例 コミュニケーションが難しかった事例 評価方法 授業への参加度(授業準備、積極性)50%、課題・レポートへの取り組み50%で評価する。 1.特定非営利活動法人 日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン委員会(2014):がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン,金原出版. テキスト・参考書 2.田村恵子他(2012):スピリチュアルの手引き,青海社. 3.岡本拓也(2014):誰も教えてくれなかったスピリチュアルケア,医学書院. 4.窪寺俊之(2008):スピリチュアルケア学概説,三輪書店. 必修・選択 単元主題 選択 開講年次 緩和ケア、エンド・オブ・ライフケアの概念と歴史、がん医療の動向と課題 がん専門看護師の6つの役割 大学病院におけるがん看護師の役割 大学病院と地域との連携 村田理論、窪寺理論、河理論の理解 理論の活用の実際 (死への5 段階説、死への受容の三段階モデル) 死への恐怖とそのケア 死の教え方、デス・エデュケーションの課題 生きる意味について 日本人の死生観 緩和ケア病棟、ホスピス、緩和ケアチームの現状と課題 療養の場の意思決定とそれを支える看護 在宅への移行に伴う問題と倫理的な問題 怒り・否認を表出する患者とのコミュニケーション死の話題がある患者とのコミュニケーション 具体的なコミュニケーション技法 看取りに向けた臨終前後のがん患者・家族への支援家族の悲嘆のプロセスと影響する心理的要因 遺族ケアの実際 1年次/後期 授業内容 科目区分 専門科目 授業形態 講義 担当者 小西 敏子 岸田 さな江 小西 敏子 ゲストスピーカー 小西 敏子 小西 敏子 30分/コマ 5時間程度 /事例
元のページ ../index.html#204