獨協医科大学大学院 看護学研究科 教育要綱 令和6年度
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- 187 -がん看護学特論Ⅵ(緩和ケア) 科目名・英名 Palliative Care for Cancer Patients 教員名 小西 敏子、野村 亜矢、栗原 幸江 講義:2回、演習:13回 講義:教員からの講義・ディスカッション 演習:学生によるプレゼンテーション・ディスカッション 緩和ケア領域において、高度看護実践者として役割機能を発揮する能力を育成する。緩和ケア領域におけるがん看護専門看護師の役割と機能について教授するとともに、がん患者とその家族が体験する全人的苦痛および緩和ケアにおける死生観、死の準備教育におけるがん看護専門看護師の役割を検討する。また、療養の場の違いから見た緩和ケアの課題と対策を教授し、緩和ケアの質の向上を図るために、がん看護専門看護師の役割機能をどのように発揮するかを検討する。最後に、がん患者の精神的苦悩と苦悩に対する看護介入およびエンド・オブ・ライフケア、家族のグリーフケアについて、カウンセリング理論とそれを基盤にした実際を教授する。 授業形態 科目概要 本コースのサブスペシャリティーである緩和ケアについて、基本的な概念を学修し、緩和ケアにおけるコミュニケーション、グリーフワーク等についての学びを通して、がん患者の精神的苦悩に看護介入できる能力を養うことを目的とする。専門分野における最新の知見と技術を備え、根拠に基づいた高度な看護実践能力を養う。 1.緩和ケア、エンド・オブ・ライフケアの概念と歴史を説明する。 2.がん医療の動向と課題を説明する。 3.緩和ケア領域において、特にがん患者・家族の全人的苦痛、死生観と死の準備教育、緩和ケアの療養の場授業目的 到達目標 の違いから見た課題・対策の視点から、がん看護専門看護師の役割・機能について整理し検討する。 4.がん患者の精神的苦悩に対する看護介入およびエンド・オブ・ライフケア、家族のグリーフワークについて、カウンセリング理論を基盤としたその実際を説明する。 回 【講義】緩和ケア概論 緩和ケア、エンド・オブ・ライフケアの概念と歴史 1 【講義】緩和ケアにおけるがん看護専門看護師の役割・機能 【演習】スピリチュアルケアに関する理論の理解と実践 【演習】緩和ケアと死生観・死の準備教育 2 3-4 5-6 授業 計画 【演習】緩和ケアと療養の場 7-8 【演習】緩和ケアにおけるコミュニケーションスキル 【演習】エンド・オブ・ライフケアと家族のグリーフワーク 【演習】まとめ 9-11 12-14 15 指定文献および課題に関するのプレゼンの準備を行う。 第9-14回の授業は、2事例のまとめが評価の対象となる。 授業外における学習・時間 例 エンド・オブ・ライフケアにおける自身の体験からの事例 ・授業への参加度(授業準備、プレゼンテーション内容、積極性)50% ・課題・レポートへの取り組み 50% 評価方法 1)日本緩和医療学会ガイドライン統括委員会:がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2020年版.金原出版,2020. 2)エルザベス・キューブラー・ロス:死ぬ瞬間.中央文庫,2020. 3)田村恵子:スピリチュアルの手引き第2版.青海社,2017. 4)岡本拓也:誰も教えてくれなかったスピリチュアルケア.医学書院,2014. 5)窪寺俊之:スピリチュアルケア学概説.三輪書店,2008. テキスト・参考書 単元主題 がん医療の動向と課題 がん専門看護師の6つの役割 大学病院におけるがん看護師の役割 大学病院と地域との連携 村田理論、窪寺理論、河理論の理解 理論の活用の実際 死の受容(死の受容の5段階モデル) 死への恐怖とそのケア 死の教え方、デス・エデュケーションの課題 生きる意味について 日本人の死生観 緩和ケア病棟、ホスピス、緩和ケアチームの現状と課題 療養の場の意思決定とそれを支える看護 在宅への移行に伴う問題と倫理的な問題 怒り・否認を表出する患者とのコミュニケーション 死の話題がある患者とのコミュニケーション 具体的なコミュニケーション技法 看取りに向けた臨終前後のがん患者・家族への支援 家族の悲嘆のプロセスと影響する心理的要因 遺族ケアの実際 緩和ケア、特に患者とのコミュニケーションにおける自身の傾向と課題を明らかにする。 コミュニケーションが難しかった事例 授業内容 科目区分 専門科目 必修・選択 選択 単位数 2単位 開講年次 1年次 開講学期 後期 担当者 授業方法 小西 敏子 野村 亜矢 小西 敏子 対面のみ 栗原 幸江 小西 敏子 30分/コマ 5時間程度/事例

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