獨協医科大学大学院 看護学研究科 教育要綱 令和6年度
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2単位 1・2年次 - 68 -科目名・英名 生体防御・感染看護学特論Ⅱ(生体防御機能) Nursing care of body defense and Infection controlⅡ 教員名 藤澤 隆一 講義:15回 講義:教員からの講義・症例検討(ディスカッション:14,15回) 21世紀は“感染症時代の再来”といわれるように、感染症は診療科や専門分野を問わず、医療従事者に共通した問題である。感染症患者に対する医療や院内感染対策などにおいて看護職の果たす役割は大きく、学術的基盤の理解は重要である。 授業形態 科目概要 本科目では、細菌、真菌、ウイルスといった病原微生物の生物学的特徴と感染経路、感染症の症候に関する基礎について学ぶ。また、感染症に対する生体防御反応(免疫)や免疫・抗菌薬療法の基礎を学び、感染症の診断、治療法の基礎についても理解する。 感染症の原因となる微生物に関する最新の知見を習得し、根拠に基づいた高度な看護を実践する能力を育成授業目的 する。また、院内感染やパンデミックとその対策について理解を深め、関連する多職者と連携・協力を調整し、その中で専門的役割を発揮する管理について学ぶ。 1.感染症の原因となる微生物の生物学的特性を説明する。 2.感染の成立と宿主病原体関係について説明する。 3.感染症に対する生体防御反応および、免疫・抗菌薬療法を説明する。 4.院内感染を起こしやすい微生物と易感染宿主の特徴を説明する。 5.感染症の症状・診断・治療のプロセスを説明する。 到達目標 回 1 感染性病原体の生物学的特性Ⅰ 2 感染性病原体の生物学的特性Ⅱ 3 感染性病原体の生物学的特性Ⅲ 4 感染と感染症 5 感染源と感染経路 6 感染制御の基礎 授業 計画 7 生体防御反応の基礎:免疫学序論 8 感染と生体防御機能Ⅰ 9 感染と生体防御機能Ⅱ 10 易感染性と感染防御 11 感染症の診断法 12 感染症に対する化学療法 13 薬剤耐性菌・院内感染の現状と対策 14 症例から学ぶ感染症 単元主題 授業内容 病原細菌学総論:細菌の分類、構造・生理、病原因子、病原性機構、常在細菌叢について概説する。 病原ウイルス学総論:ウイルスの分類、構造、複製機構、病原性機構、プリオンについて概説する。 真菌学、原虫学総論:真菌・寄生虫の分類、構造・生理、病原因子、病原性機構について概説する。 感染因子と感染伝搬経路、宿主-病原体関係、感染成立の機序について概説する。 主な感染症の原因となる微生物を含む感染源と感染経路、感染成立の3要素について概説する。 滅菌と消毒、バイオセーフティ、標準予防策と追加予防策、日本・諸外国でのワクチン接種状況について最新の知見を交えて概説する。 抗原・抗体、免疫細胞、自然免疫、獲得免疫について、最新の知見を踏まえて概説する。 MHCⅠ・Ⅱ反応、液性免疫と細胞性免疫、粘膜免疫について、最新の知見を踏まえて概説する。 アレルギー、トレランスと自己免疫、ワクチンの基本知識について、最新の知見を踏まえて概説する。 免疫不全症、移植免疫と感染症、GVHDについて概説し、易感染宿主の要因について考究する。 感染症診断の基礎について、特に感染症の検査法各種の原理と検体の取り扱いについて概説する。 感染症治療の原則、化学療法剤の分類、作用機序と耐性機構、PK/PD理論について概説する。 各種感染症治療薬の特性と選択、薬剤耐性に関する日本・諸外国の現状とマネージメント、AMRについて概説する。 具体的な感染症の症例を基に、感染症の科目区分 専門科目 単位数 必修・選択 選択 開講年次 開講学期 前期 担当者 授業方法 藤澤 隆一 対面

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