- 83 -慢性看護学特論Ⅱ(セルフマネジメント) 科目名・英名 Advanced Lecture of Chronic Illness and Conditions NursingⅡ (Self-management) 教員名 鈴木 珠水 授業形態 講義10回、演習:5回 講義:教員からの講義・文献抄読・ディスカッション 演習:学生によるプレゼンテーション Chronic illness の状態である個人とその家族の健康や生活に及ぼす影響と、それに対する個人の反応、療養行動特性の理解及び看護に有用な理論と概念について学修し、これらを踏まえ慢性病者のセルフマネジメントの視点から対象者への援助方法について探求する。特に、セルフマネジメントが困難な“環境病”について理解し、外部の環境を完全にコントロールする困難さを知り、臨床環境医学、環境保健についての基礎的知識・現状・課題について学修する。 科目概要 慢性病者のセルフマネジメントについて理解し、臨床環境医学的な視点からアレルギーや、化学物質に敏感な対象者の状態・状況について知識を得て、今日的課題と支援の在り方・方向性について学修し、対象者のセルフマネジメントを支援することができる基礎的能力を培う。 授業目的 看護現象を科学的に分析・評価し、看護学を発展させるための基礎的研究能力を有する。 1.セルフマネジメントが困難になる要件について説明できる。 2.慢性病者のセルフマネジメントについて理解ができ、支援の方策を提案できる。 3.慢性病者(特に環境病)の心身の状況および取り巻く環境について説明できる。 4.慢性病者(特に環境病)のQOL を高める支援が展開できる。 到達目標 回 【講義】オリエンテーション セルフマネジメントについて 1 【講義】セルフマネジメントに関する諸理論 【講義】健康と環境問題 2 3 【講義】生活環境病と低濃度長期曝露の問題 4-5 【講義】病者役割が取りにくいIlnessの課題 6-8 授業 計画 【講義】スクリーニングと 予防 9-10 【演習】慢性病者の社会的孤立、無力感 11-12 【演習】慢性病者のケア、予防と啓発 13-14 【演習】総括 15 授業外における 授業の前に事前学習をして臨むこと。対象者の理解のために、指定する動画を見てから授業に参加することが望ましい。 学習・時間 プレゼンテーション25%、ディスカッション内容25%、作成した資料25%、レポート25%で評価する。 レポート課題については授業時に提示する。 評価方法 単元主題 セルフマネジメントの概念について学修する。 社会環境、生活環境の変化から疾病構造が変化しており、原因が解明されない病態が存在する現状について理解を深め、マネジメントの困難さを知る。 自己効力感、エンパワーメント、ソーシャルサポートステージ変容理論を学修する。 環境病の概念、環境が人間に与える影響について学修する。 低濃度長期曝露の被曝形態や汚染源について学修する。日常生活において具体的にどのようなもので被曝しやすいか説明できる。 環境病の一つであるMultiple Chemical Sensitivity (MCS:化学物質過敏症) など、診断がつきにくい病に特徴的な病者役割を取ることが困難であることに関連するIlnessの課題について学修する。 QEESI (Quick Environmental Exposure Sensitivity Inventory) を用いての予防及びスクリーニングについて学修する。QEESIをどのように活用していけるか検討する。 慢性病者の(例:MCS )社会的孤立、無力感、自己効力低下、自尊心低下などを理解し、支援の在り方を検討する。 慢性病者の(例:MCS)不確実性について学び、どのような困難性が生じているのかを探索しケアを探求していく。また予防・啓発について考察できる。 「未知の人に“慢性病の(例:MCS)セルフマネジメントの困難さ”を理解し、協力してもらう」という設定でパワーポイントや対象者のビデオなどを用いてプレゼンテーションを行う。 授業内容 科目区分 専門科目 単位数 必修・選択 選択 鈴木 珠水 2単位 開講年次 1・2年次 開講学期 前期 担当者 授業方法 対面のみ 対面のみ Zoomでの 受講可 Zoomでの 受講可 Zoomでの 受講可 対面のみ 対面のみ 対面のみ 対面のみ 1 コマ/1 時間程度
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