DOKKYO MEDICAL UNIVERSITY

1978年に始まったこの雷鳴祭を、コロナ禍で思うように開催できなかった中、今年度無事に開催できることに⼤きな喜びを感じております。「雷鳴」と⾔う名の如く、雷の鳴る時期に開催できたのは、実に4年ぶりのことです。実は、雷鳴祭以前は、「皐⽉祭」と称する⽂化会発表会があり、これは2回しか実施されなかったそうです。その後、雷鳴祭が誕⽣したわけですが、その⼤きな違いは、この「雷鳴」という研究活動発表誌の有無です。今年度の雷鳴誌では、部活動紹介のみならず、⽂化部の独⾃の紙⾯発表や⼀般原稿も掲載しております。ぜひ、この雷鳴誌をご⼀読いただき、獨協医⼤ならではの⽂化も楽しんでいただければと思います。
さて、雷鳴祭は、⽂化部の創作研究発表会という名⽬で⾏われます。⽂化部は運動部と違って、試合というものがありません。なかなかその活動内容を知ってもらえる機会がなく、雷鳴祭はそのような機会を担っています。しかし、雷鳴祭はその⽬的のためだけに⾏われているのではありません。⽂化部に所属していない⼈も含め⼤学全体で、“⽂化”的活動に触れてもらう、ということも雷鳴祭の⼤事な⽬的の1つです。
「⽂化」という単語を広辞苑で引くと、「⾐⾷住をはじめ科学・技術・学問・芸術・道徳・宗教・政治など⽣活形成の様式と内容とを含む。⽂明とほぼ同義に⽤いられることが多いが、⻄洋では⼈間の精神的⽣活にかかわるものを⽂化と呼び、技術的発展のニュアンスが強い⽂明と区別する。」とあります。「⼈間の精神的⽣活にかかわる」からには、⼈々に⼼の余裕がなければ⽂化というものは、発展しないのかもしれません。この度、雷鳴祭が創設された当時の雷鳴誌を拝⾒する機会や、当時の学⽣であった先⽣⽅のお話を聞く機会を得ました。良い意味でのんびりとしていた当時の獨協医⼤の雰囲気を知ることができました。当然、今の獨協医⼤の雰囲気は、当時の雰囲気とは違う部分が多々あります。社会の雰囲気も当時とは違います。しかし、⼼の余裕というものが⼈間にとって⼤切であるという事実は変わりません。そのことを重視しこれまで続いてきたこの伝統⾏事が、不⾜しがちな⼼の余裕を⾒つけ、今の時代ならではの「⽂化」を創る機会になればと思います。何はともあれ、リラックスできる1週間になれば嬉しいです。
今年度は、各⽂化部の発表のみならず、有志による⾳楽演奏や漫才などを企画しております。⽂化部に所属していない⽅もぜひ楽しんでいただけると幸いです。
最後になりますが、雷鳴祭を開催するにあたりご指導くださった先⽣⽅、事務の⽅々、ご協⼒くださった各部活の⽅々をはじめとするすべての⽅に、この場を借りて御礼申し上げます。

雷鳴祭実⾏委員⻑
医学部3年 若海 優