病院

大学病院は、臨床実習の場として医学教育を担うとともに、
地域医療に貢献しています

本学では、獨協医科大学病院と獨協医科大学埼玉医療センターにおいて、本学部生の臨床実習および卒後臨床研修などを実施し、医師養成の機能を果たしています。
また、高度先進医療を提供する特定機能病院、地域基幹病院として、地域医療の中核を担っています。2006年4月1日には、栃木県日光市に獨協医科大学日光医療センターを設立しました。

獨協医科大学病院

獨協医科大学病院
獨協医科大学病院

獨協医科大学に隣接し、「森の中の病院」と称されるほど豊かな緑に囲まれた大学病院は、医学教育の場として卒前卒後研修を充実させ、高度な専門的知識と技術を兼ね備える医師を養成するとともに、特定機能病院として先進医療を担うなど、臨床の全領域にわたる32の診療科を整備し、質の高い医療サービスを提供しております。加えて、常時受入態勢を整えハイリスクの妊産婦や極小の低出生体重児に対して、従来の産科・小児科の枠を超えた高度な周産期医療を提供している「総合周産期母子医療センター」、第3次医療機関として、24時間体制で高度な救急医療を提供している「救命救急センター」、栃木県小児医療構想に基づき、小児の第3次医療機関として、専門医の配置及び高度な医療機器を設置し、小児医療の中核を担うことを目的とした「とちぎ子ども医療センター」、認知症疾患に対する保健医療・福祉サービスの向上を図るための「認知症疾患医療センター」、がんのスクリーニングや治療前の病巣の診断、治療の効果判定、治療後の再発診断に大変有用なPET/CTカメラを備えた「PETセンター」、がん対策基本法のもと最新・最良のがん治療や情報を提供するための「総合がん診療センター」等を備えております。

その他にも、短時間に広範囲で微細なものを抽出し、病変をいろいろな方向から観察することが容易な最新マルチスライスCT(320列)、三次元的視野の確保及び540度の手首の回転で低侵襲手術に定評のある「ダ・ヴィンチXiサージカルシステム」、令和5(2023)年4月には、国内初(世界で2機目)の最新型「ガンマナイフ・エスプリ」を導入しており、大型先進医療設備の充実により北関東における診断・治療をリードしています。また、平成22(2010)年1月より県内初となる運航を開始したドクターヘリは、これまでに数多くの救急患者の救命率・予後の向上に寄与し、平成24(2012)年3月からは、北関東3県(栃木県、群馬県、茨城県)によるドクターヘリの広域連携協定が締結され、これまで自県のドクターヘリでは対応しきれなかった重複要請等の事案に対し他県のドクターヘリが要請可能になるなど、相互応援体制強化にも取り組んでおります。
さらに、平成27(2015)年3月には「医療」と「教育」のより一層の充実を図ることをコンセプトに、本学40周年記念事業の一環として教育医療棟が建設されるなど、日々の発展とともに大学病院としての責務を果たしております。

ガンマナイフ・エスプリ
ガンマナイフ・エスプリ
ダ・ヴィンチXiサージカルシステム
ダ・ヴィンチXiサージカルシステム
ドクターヘリ
ドクターヘリ
320列面検出器型CT
320列面検出器型CT

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獨協医科大学埼玉医療センター

獨協医科大学埼玉医療センター

首都圏のベッドタウン埼玉県越谷市に位置する獨協医科大学埼玉医療センターは1984年6月に開院しました。当院は、第6次埼玉県地域保健医療計画に基づく病院整備計画において200床増床が承認され、928床を有する一般病床では埼玉県最大規模の病院となりました。診療面においては、現在、28の診療科を始め、救命救急センター、周産期母子医療センター、総合がん診療センターなど地域のニーズに則した機能の充実とともに、遺伝に関する様々な不安や悩みに対応する遺伝カウンセリングセンター、女性だけでなく男性不妊にも力を入れているリプロダクションセンターなどの新分野の診療にも積極的に取組んでおります。

2017年11月には、411の病床を有する新棟が竣工いたしました。最大の特徴は、手術支援ロボット「da Vinci Xi」並びに「hinotori™」やハイブリット手術室、CT併設の手術室など22室の手術エリアが整備されたことで、さらに高度最先端の医療を提供できる体制が整いました。

ハイブリット手術室
ハイブリット手術室
移動型CT撮影装置隣接手術室
移動型CT撮影装置隣接手術室

越谷駅東口には「附属越谷クリニック」を有し、人工透析、人間ドック、渡航外来を行っています。人間ドックは基本検査に加え、オプション検査として脳ドック、動脈硬化検査、骨密度検査のほか、女性向けに乳がん検査と子宮がんの検査を設定しています。渡航外来(トラベルクリニック)では、安全な旅行や留学、海外出張ができるように渡航先の感染情報、予防接種、帰国後の健康相談等を行っています。
また、当院は災害拠点病院として被災者を受け入れるとともに、災害急性期に活動できる機動性を持った医師、看護師、業務調整員で編成される災害派遣医療チーム(DMAT)を有しており、首都直下型地震や南海トラフ地震など大規模災害を想定した訓練にも参加しております。
教育面においては、獨協医科大学の臨床部門に属し3・4学年の講義と5学年の臨床実習、6学年のACC及び集中講義を一部分担するとともに、本学卒業後の臨床教育を担当しています。なお、大学院医学研究科の専攻分野を設置しており、社会人大学院生として診療しながら学位の取得も可能です。
教育病院として"病気を診るのではなく、病気になった人間を診る"ことを念頭においた医療を実践でき、最新の医療に対応できる質の高い医療人を育成しているのが特徴です。

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獨協医科大学日光医療センター

獨協医科大学日光医療センター
獨協医科大学日光医療センター

獨協医科大学日光医療センターは、大学病院、埼玉医療センターに続く本学3番目の医療機関として2006年4月1日に開院しました。その後、2023年1月1日に日光市森友地区へ新築移転を完了し、新病院がオープンしました。地域のニーズに応え、眼科、救急・総合診療科を新設し21診療科となり、新設した高度治療室(HCU)4床を含む病床数199床を備えています。

獨協医科大学日光医療センター

新病院は地上4階で、1階は外来、救急部門やリハビリテーション、内視鏡、放射線部門を配置し、来院者を出迎える日光モールは木目調素材、大谷石など地域の素材を用いたデザインとしています。2階には手術室、HCU、透析部門や生理機能検査、健診部門等を設置し、3階、4階はホール型レイアウトの病棟フロアとしました。スマート化を推進し、スマート・ホスピタル構想に基づくナースコール連携システムやスマートベッドシステムの導入により、安定かつ効率的に医療を提供できる体制を整えました。西側の研修棟には、共同実験室、ラーニング・コモンズを設置し、教職員・学生が研究や学習に集中できる環境を整備しました。敷地内には、救急部門に隣接してヘリポートを設置し、救急患者への迅速な対応、災害拠点病院としての診療継続を可能とし、敷地内駐車場のカーポート型太陽光パネルで病院使用電力の一部を賄います。また、教職員の福利厚生および研修生受け入れのため、学生・教職員宿舎「ヴィラージュ日光」個室84室(鉄骨造3階建2棟)を建設しました。

これまで通り、国際観光都市日光の基幹病院として急性期地域医療からリハビリテーションまで幅広い医療を提供するとともに、「地域社会の信頼に応える基幹病院として、医療を求める人々におもいやりの心を持って接し、安心・安全かつ高度で良質な医療を提供します」という基本理念のもと、指定管理者制度による日光市立三依診療所の運営や日光地区の病院群輪番制(2次救急)病院として救急医療を行っています。また県西医療圏・日光地区における災害医療の充実を図るべく地域災害拠点病院および栃木県DMAT指定病院の認定を受けております。さらには北関東初の地域医療連携推進法人である「日光ヘルスケアネット」設立に携わり、2019年4月の設立時に社員となりました。同時に地域医療支援病院の認定を受けるなど、地域社会から信頼される中核医療機関として地域医療の充実を目指しています。

予防医療にも力を入れており、鬼怒川温泉のホテルとタイアップした「温泉宿泊型人間ドック」や企業健診も積極的に行っています。周辺には世界遺産の「日光の社寺」を含む日光国立公園をはじめ、鬼怒川、川治、湯西川など著名な温泉郷を有し、多くの観光客が訪れています。そのため、当地を訪れる観光客にとって安心な医療が提供できる拠点病院としての役割も果たしています。

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無医地区の解消に貢献

日光医療センターは、へき地巡回診療の実施やへき地診療所への医師派遣も行い、へき地医療の充実にも貢献しています。その一環として、2002年に医師不在や建物の老朽化により診療所が閉鎖されて以来、無医状態が続いていた三依地区の日光市立三依診療所に医師を派遣し、2006年4月から診療を開始しました。毎週木曜日午前10時から午後3時まで、内科医と看護婦などを派遣し診療にあたっています。地域医療を学ぶ場として、随時医学部生の見学実習やレジデントの研修も行っています。

無医地区の解消に貢献