概要
細胞治療が安定した効果を担保するためには、「何がどのように効くのか」という生命現象の理解が必須です。生命体は複雑系であり、異なる細胞間の相互作用が全体のふるまいを規定しています。このような系では試験管内で均一に見える細胞が移植後に、期待されたふるまいを示さないことがあります。本部門では、難病や治療介入をシステム全体として俯瞰する、新規実験系の開発を行っています。進行中の研究プロジェクトとして、細胞移植による閉塞性動脈硬化症の血管新生療法、間質性膀胱炎の根治を目指した膀胱移行上皮の転写因子リプログラミング、発達てんかん性脳症の責任遺伝子IRF2BPLの機能解析、などの研究テーマを扱っています。