プレスリリース(研究成果等)

  • トップ
  • プレスリリース(研究成果等)
  • 研究テーマ:脳組織判別能を持つ力触覚技術を搭載した脳神経外科手術用鑷子(せっし)型デバイスの開発
    ―硬さによって脳腫瘍組織を判別することが可能に―

    共同研究者:柴尾 俊輔講師(脳経外科学)

    2024年11月11日

    慶應義塾大学医学部脳神経外科学教室(戸田正博教授)の佐々木光客員教授(東京歯科大学市川総合病院脳神経外科教授)、江﨑雄仁研究員、柴尾俊輔共同研究員(獨協医科大学脳神経外科講師)らの研究グループは、神奈川県立産業技術総合研究所の大西公平研究顧問(慶應義塾大学ハプティクス研究センター長)、下野誠通グループリーダー(横浜国立大学工学研究院准教授)、松永卓也研究員(神奈川県立産業技術総合研究所)らとの共同研究において、力触覚技術を搭載した鑷子型デバイス(以下、力触覚鑷子)を開発し、硬さによって正常脳組織と脳腫瘍組織を判別する可能性を動物実験で実証しました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:人の運動器機能低下点は加齢に伴い変化する
    ―Koji Awareness スクリーニングテストで見られるピーク減少から得られる洞察―

    共同研究者:片桐 洋樹講師(埼玉医療センター 整形外科)

    2024年10月10日

    東京科学大学 室伏広治特命教授の研究グループは、獨協医科大学 埼玉医療センター、早稲田大学スポーツ科学学術院の金岡恒治教授、苑田会苑田第三病院と共同して、KAスコアと年齢の間の関連と49.1歳を境にKAテストの総スコアが急激に低下することを明らかにしました。本研究は、国立研究開発法人 日本医療研究科開発機構(AMED)、課題名:予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業(健康・医療情報活用技術開発課題)の補助金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌 ScientificReportsに、2024年8月14日に公表されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:クロザピン誘発性炎症のリスクに関する新たな発見

    共同研究者:古郡 規雄教授(精神神経医学講座)

    2024年8月6日

    獨協医科大学精神神経医学講座の古郡規雄教授らのチームは、クロザピンの投与開始時における炎症リスクに関する新たな研究結果を発表いたします。クロザピンは治療抵抗性統合失調症に対して有効な薬剤である一方で、初期の投与時に心筋炎や肺炎などの炎症を引き起こし、これが致命的となる場合があります。本研究では、クロザピン誘発性炎症のリスク要因を明らかにし、その予防策について重要な知見を見出しました。

    なお、本研究をまとめた論文は、英国精神医学誌「British Journal of Psychiatry」(インパクトファクター:10.5)に掲載されています。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:骨を効率的に新陳代謝する巨大な破骨細胞を形作るメカニズムを解明

    共同研究者:高畑 雅彦准教授(整形外科学)

    2024年6月26日

    獨協医科大学整形外科学(主任教授 種市洋)高畑雅彦准教授らの研究チームは、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチンSiglec-15が破骨細胞の細胞骨格再構築に重要な役割を果たすことを明らかにしました。この研究成果は、骨疾患の新たな治療法開発に向けた重要な一歩となることが期待されます。

    なお、本研究は「Bone Research」誌に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:脊柱後縦靭帯骨化症患者が抱える痛みとしびれに対するニーズを患者・市民参画研究で証明

    共同研究者:高畑 雅彦准教授(整形外科学)

    2024年6月13日

    高畑雅彦准教授(獨協医科大学整形外科学)と北海道脊柱靱帯骨化症友の会(増田靖子会長、研究当時)、遠藤努特任助教(北海道大学医学研究院、整形外科学教室)、山崎正志班長(厚生労働省難治性疾患政策事業靱帯骨化症研究班)らの共同研究グループは、患者・市民参画(PPI)の原則を取り入れた調査研究によって、指定難病である脊柱後縦靱帯骨化症(ossification of posterior longitudinal ligament: OPLL)患者が抱える痛みやしびれに対する既存の治療法の効果が乏しく、日常生活や社会生活に大きな悪影響を及ぼしていることを明らかにしました。本研究成果は、患者中心の医療へのシフトが進む中で、OPLL患者が価値を感じることができる治療(バリューベースドケア)が十分に提供されていないことを示しており、重要な課題を浮き彫りにしました。

    なお、本研究は「Journal of Orthopaedic Science」に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:獨協医科大学、産学連携研究「⽪膚浸透プロジェクト」を開始
    ポーラ化成⼯業、テクニスコ、⾦冠堂が参加

    共同研究者:井川 健教授(⽪膚科学講座)、
    ⼩川 覚之講師(先端医科学研究センター)

    2023年10月30日

    本学は、医療・研究の経験を社会へ還元し、人類のQOL向上へ貢献することを目的として、産学連携研究「⽪膚浸透プロジェクト」を開始しました。本プロジェクトでは、⽪膚組織内での物質の分布を可視化する最新の分析技術を用い、プロジェクトに参画する各企業と連携して社会へ貢献することを目指します。
    本プロジェクトには、ポーラ化成⼯業株式会社、株式会社テクニスコ、株式会社⾦冠堂が参加し、それぞれの連携研究を通して製品の開発や新しい知見を社会に発信します。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:免疫チェックポイント分子を標的とした白血病に対する世界初のNK細胞療法を開発

    共同研究者:今井 陽一教授(内科学(血液・腫瘍)講座)

    2023年9月21日

    獨協医科大学内科学(血液・腫瘍)講座(主任教授 三谷絹子)の今井陽一教授らの研究チームは、免疫チェックポイント分子CD112/DNAM-1を標的とした新規NK細胞療法を開発しました。
    急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia: AML)の初発時治療は、抗がん剤による化学療法に加えて、分子標的治療薬が導入され、その治療成績は向上しています。しかしながら、高リスク遺伝子異常を有する症例をはじめとして再発する症例も多く、再発・難治AMLの新たな治療法の開発が望まれています。本研究チームは、免疫チェックポイント分子に注目してCD155/CD112を標的とし腫瘍免疫を賦活化するDNAM-1を高発現したNK細胞を作製し、抗腫瘍効果を検討した結果、本NK細胞が高い抗腫瘍効果を示すことを明らかにしました。
    今回開発した細胞療法は、予後不良AMLに対しても有効であり、今後新たな治療戦略をもたらすことが期待されます。

    本研究成果は2023年9月21日(イタリア時間)に、国際学術誌Haematologicaのオンライン版に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:神経細胞内の運び屋タンパク質が荷物を認識・安定化して輸送する仕組みを解明

    共同研究者:小川 覚之講師(先端医科学統合研究施設)

    2023年8月18日

    獨協医科大学先端医科学統合研究施設の小川覚之講師と東京大学の廣川信隆名誉教授・蒋緒光博士を中心とする研究グループは、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)・名古屋大学理学研究科・自然科学研究機構(NINS)生命創生探求センター(ExCELLS)・理化学研究所環境資源科学研究センターとの共同研究によって、細胞内において物質輸送を担う運び屋タンパク質が荷物を落とさずに安定化して輸送する仕組みを解明しました。

    なお、本研究は、2023年8月14日に国際科学誌「EMBO Reports」に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:統合失調症モデルマウスの認知機能の改善に成功
    ~統合失調症の認知機能障害の治療法開発に新しい道~

    共同研究者:有銘 預世布講師(先端医科学研究センター)

    2023年12月6日

    獨協医科大学 先端医科学統合研究施設先端医科学研究センター認知・記憶研究部門の有銘預世布講師、大川宜昭准教授(部門長)、東北大学大学院 薬学研究科薬物送達学分野 内田康雄准教授(現 広島大学大学院 医系科学研究科医療薬剤学教授)、富山大学 学術研究部医学系行動生理学講座 高雄啓三教授らの研究チームは、既存の薬物療法では治療が困難な統合失調症の認知機能障害に着目し、統合失調症の薬理学的モデルマウスであるフェンサイクリジン(PCP)を慢性投与したマウスを詳細に解析し、4点を明らかにしました。

    本研究成果は、2023年12月4日に米国神経精神薬理学誌「Neuropsychopharmacology」にオンライン版で公開されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:皮膚脂質の多彩な分布様式の可視化に成功

    共同研究者:井川 健教授(皮膚科学講座)、野老 翔雲講師(皮膚科学講座)、
    小川 覚之講師(先端医科学研究センター)

    2023年11月17日

    獨協医科大学皮膚科の井川健教授と野老翔雲講師、先端医科学研究センターの小川覚之講師を中心とする研究グループはイメージング質量顕微鏡という最新の技術を活用して皮膚組織の解析を行い、皮膚の脂質分子のそれぞれが角層や表皮、真皮などに特有の分布パターンで存在している様子を画像化することに成功しました。皮膚の表皮は内側から外側へ向かって基底層、有棘層、顆粒層、角質層と分類されます。今回イメージングに成功した脂質群はこの組織の分化過程や皮膚バリア機能の形成と密接に関連しているため、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患においてどのように変化しているかを分子イメージング技術で明らかにすることによって、病態解明や創薬医療ターゲットの発見につながることが期待されます。

    本研究の成果は皮膚科領域において世界でも権威のある国際誌 Journal of European academy of Dermatology Venereology に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。
  • 研究テーマ:脳広域に設置可能な多点脳波計測フィルムで多感覚情報を検出
    ~マウス脳のマルチモダリティ情報を同時に検出できる皮質脳波計測デバイスを開発~

    共同研究者:大川 宜昭教授(先端医科学研究センター)

    2023年5月8日

    本研究で開発されたマウスの脳の広範囲に適用可能な多点皮質脳波計測デバイス技術は、げっ歯類の大脳皮質における脳波計測領域をこれまでより拡大する新たな計測技術です。これまで側頭部の皮質表面からの脳波計測はヒトやサルに限定されていましたが、今回の技術によってマウスでも頭頂部から側頭部までの広範囲から脳波計測が可能になります。げっ歯類には遺伝子工学技術によって作出された多様な病態モデル動物が存在しており、今回開発した計測技術を活用することで、ヒトの症例と病態モデル動物の研究結果とを照らし合わせることが可能になります。今後、げっ歯類において多様な情報を統合する脳内システムの仕組みの理解が進めば、ヒトの神経疾患や精神疾患などの病態メカニズムの解明や、新たな治療技術の開発につながることが期待されます。

    なお、本研究は、2023年5月3日に「Molecular Brain」に掲載されました。

    詳細はこちらをご覧ください。