近年医学教育界においては急速な改革が行われており、本学においても教育目標に掲げた「広く社会一般の人々から信頼される医師の育成」に向けて、必要なカリキュラム改革を行っている。
現在は、3学期制、統合科目を中心に、全国医科大学・医学部共通の「準備教育モデル・コア・カリキュラム」及び「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を基本として、共用試験実施評価機構の行う医学系CBT(Computer Based Testing)及びOSCE(Objective Structured Clinical Examination)に対応したカリキュラムを編成している。
最近の状況では、平成21年度第1学年から、医学部入学定員増を踏まえ、準備・補充教育の強化、充実を図る新カリキュラムがスタートし、順次学年進行で、カリキュラム改革を行い再編成した。
一方、医学へのモティベーションを高める目的で、「コミュニティーヘルスインターンシップ(CHI)(地域医療早期体験実習)」、「地域医療学」、「臨床からの学問のすゝめ」を開設する他、学生の問題解決能力を培うための少人数による教育として「PBLテュートリアル」が第1学年と第2学年に開設されている。
また、自由選択科目として、地域社会で求められる医療、保健、福祉活動を理解し、実習等を行う「地域包括医療実習」(一部学生は履修を必須)や医科学の研究がどのように行われているかを理解するとともに、科学的思考力の育成を目的とした「医学研究室配属」を開設している。
モデル・コア・カリキュラムの概観
(医学における教育プログラム研究・開発事業委員会「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を参考に作成)
- 基本事項
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- 医の原則
- 医療における安全性確保
- コミュニケーションとチーム医療
- 課題探究・解決と学習の在り方
- 準備教育コア
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- 物理現象と物質の科学
- 生命現象の科学
- 情報の科学
- 人の行動と心理
- 臨床前医学教育コア
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医学一般
- 生命現象の科学
- 個体の構成と機能
- 個体の反応
- 病因と病態
人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
全身におよぶ生理的変化、病態、診断、治療
診療の基本
- 症候・病態からのアプローチ
- 基本的診療知識
- 基本的診療技能
- 臨床実習
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- 診療の基本
- 診察法
- 基本的臨床手技
- 診療科臨床実習
- 地域医療臨床実習