医学部長挨拶

医学部長 矢澤 卓也

本学は「学問を通じての人間形成」を建学の精神とし、「患者さん及びその家族、医療関係者をはじめ、広く社会一般の人々から信頼される医師の育成」を医学部の教育基本理念として掲げています。
それでは社会から信頼される人間になるにはどうしたら良いでしょうか。医師という職業(プロフェッション)を選択した大学生であれば、常に能動的学修に励み、崇高な倫理観を備え、利他の精神に基づき他者の幸福に寄与できる人間になる努力をすることである、と私は考えます。つまり本学において医学を学ぶ学生は、プロフェッショナリズム教育を基軸として一般教養、基礎医学、臨床医学、社会医学を体得し、診療参加型臨床実習(clinical clerkship)を通じて実地訓練を積みながら更なる自己研鑽に励み、医師としてのライセンスを得て社会に羽ばたいていく、ということになります。そして社会に出たならば、より一層の自己研鑽に励み、自分が果たしうる最良の医療をもって病む人々を救う職務にあたることになります。
では大学医学部が果たすべき役割は何でしょうか。上述のように、優れた医師を社会に輩出することであることは明らかです。しかしそれだけではありません。日進月歩の医学を常にcatch upし、医学医療の発展に寄与する研究活動を行い、その成果を社会に還元することも、大学医学部の果たすべき重要な使命であると、私は考えます。つまり栃木県という地において、最新医療の提供、開発を行うことにより、プライマリ・ケアに従事する医師や地域基幹病院で医療を行う医師からも信頼される最後の砦であり続けることが、大学医学部の存在価値である、と私は考えます。2023年に開学50周年を迎えた本学は、「学生、および教職員にとって魅力ある大学」、「未来を拓く良質な医療人の育成のもと、輝き続ける大学」というNEXT50の方針を掲げました。私は、本学医学部在学生、卒業生、そして教職員が一丸となって栃木県の医療に貢献し、ひいては我が国、世界の医療に貢献する、そんな医学部であってほしいと願っています。
これらの考え方を基盤とし、令和8年度より新たなディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)、カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)、アセスメント・ポリシー(学修成果および成績評価に関する方針)を掲げました。本学医学部は、学生教職員一丸となって良質な教育、研究、診療、社会活動を行っていくことにより、栃木県、我が国、そして世界の医療に貢献してまいります。