臨床工学部

電話 0288-23-7080

部長技士長
緑川 由紀夫
山口 剛史

臨床工学部について

臨床工学部は、「医学」と「工学」両分野の知識と技術を持つ医療機器の専門家です。
臨床工学技士の資格を有するものが12名在籍しており、血液浄化業務・医療機器管理業務・呼吸治療業務・手術室業務・集中治療業務・心血管カテーテル業務・不整脈業務などで医療スタッフとチームを組み連携を図りながら、より安全で質の高い医療技術の提供に努力しております。

また、休日/夜間での緊急症例にもオンコール体制により迅速な対応を行っております。

スタッフ

スタッフ

部長
緑川 由紀夫特任教授

技士長
山口 剛史

主任
野澤 佑介

副主任
有坂 安弘

副主任
赤木 翔

所属学会

日本臨床工学技士会(JACE)
日本透析医学会(JSDT)
日本腹膜透析医学会(JSPD)
日本人工臓器医学会(JSAO)
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)
日本体外循環技術医学会(JaSECT)
日本不整脈心電学会(JHRS)
日本高気圧潜水医学会(JUHMS)
日本神経麻酔集中治療学会(JSNACC)

所属学会認定資格・検定取得

専門呼吸治療臨床工学技士
認定集中治療臨床工学技士
認定血液浄化臨床工学技士
透析技術認定士
腹膜透析認定指導臨床工学技士
腎代替療法専門指導士
血管診療技師(CVT)
体外循環技術認定士
人工心臓管理技術認定士
3学会合同呼吸療法認定士
医療機器情報コミュニケーター(MDIC)
心血管インターベーション技師(ITE)
植込み型心臓デバイス認定士
高気圧酸素治療専門技師
CPAP療法士
栃木DMAT-L
ICLSインストラクター
心電図検定1級

他の国家資格
看護師
臨床検査技師

業務内容

血液浄化業務

 外来維持透析を中心に血液浄化療法を行なっています。超純水透析液を使用したon-line HDFやIHDF、透析情報管理システムDiaComを用いて患者個人に合わせた管理を行っています。全ての透析監視装置にΔBV測定装置を設置し、血液量の変動をリアルタイムで監視し、安全な除水コントロールやプログラム除水を併用しています。
 透析関連装置の保守に関しては、外部委託に加え、CEによる定期点検や水質管理のため定期的に水質検査を行っています。また、新病院移転に伴い、初期洗浄に対する汚染状況に関しての発表を論文化するなど、徹底した水質管理も行っています。
 穿刺に関してはCE全員がエコー下穿刺を実施しています。血管を可視化することで状態を的確に把握し、安全かつ正確な穿刺を行っています。
また、日光VascularAccess研究会を立ち上げ、ハンズオンセミナーの開催を行い、日光地域を牽引しています。
 当院ではCEがPDにも積極的に力を入れており、遠隔管理をはじめ、PD導入、機器指導、条件、PET検査、カテーテル挿入補助を行い、血液浄化に関する専門的な知識と技術の提供をしています。
HCUや病棟での出張HD、急性期におけるHD、CHDFだけでなくPE、PA、SPA、HA等のアフェレーシスも行っています。CARTにも力を入れており、関東圏内の近隣病院と研究会を開催し、意見交換する場を設けています。
また、患者背景を含めた各個人に合わせた治療方針を検討する透析カンファレンスを1回/週に行い、 血液浄化条件やDW管理、薬剤の提案などを中心に多職種と情報共有しています。
 当院は災害拠点病院であり、透析患者の受け入れ体制を整えています。

呼吸治療業務

 人工呼吸器の日常点検をはじめ、定期点検、トラブル時の対応や毎日のラウンドを行い、呼吸状態のアセスメントや設定条件の検討を行っています。
 また、在宅人工呼吸器・在宅換気補助用NPPV・HOT・在宅心不全治療用ASVなどの在宅呼吸療法支援を行い、ご本人だけでなく、ご家族の方々への管理指導にも介入しています。
 その他、院内の職員に向けて人工呼吸器の勉強会を開催し、医師やメディカルスタッフへ人工呼吸器や関連情報の情報提供を行い院内全体の知識技術向上、医療安全啓蒙活動に貢献しています。RSTを立ち上げ、毎週チームでラウンドを行い、呼吸治療のサポートを行っています。

心血管カテーテル業務

 カテーテル業務ではポリグラフを使用し検査・治療中における患者様のバイタル確認を行っております。各種検査では、Swan-Ganz Cahtherを用いた右心カテーテル検査、左心カテーテル検査、PWを用いたFFR・CFR測定、弁口面積測定、Fick法によるCIの測定などを行っております。冠動脈の治療時にはIVUS・OCTなどの画像処理装置の操作し病変の解析を行い、動脈硬化病変に対する治療では、Rotablator、OAS、DCA、IVLなどのデバルキングデバイス操作・管理を行っております。急性心筋梗塞などの救急患者を対象とした検査・治療に24時間体制で対応しており、IABP、ECMO等の補助循環装置の操作・管理も行っております。また、VAIVT、EVT、カフ型カテーテル留置補助にも積極的に介入しており、医師の補助業務として術野での医療器材の受け渡しや水通し等の準備、フレーミングなどの清潔野での業務も行っております。VAIVT、EVTではCEがエコー操作を行いエコーガイド下での治療も行っております。


集中治療業務

 外科的手術の術後管理や呼吸不全に対する人工呼吸管理、急性腎不全に対する持続的腎代替療法(CRRT:Continuous Renal Replacement Therapy )、肝不全や膠原病、中毒症に対する血漿交換等の急性期血液浄化療法、循環不全に対する補助循環(IABP:Intra-Aortic Balloon Pumping, ECMO:Extracorporeal membrane oxygenation)など、高度な生命維持管理装置を必要とします。
COVID-19など、感染症重症患者治療においては、重症者に対して経鼻高流量療法 (NHFT: Nasal High Flow Therapy)や非侵襲的陽圧換気療法(NPPV: Noninvasive Positive Pressure Ventilation )も行っており、臨床工学技士は医療機器の操作・設定・管理だけでなく、専門的な立場からのアドバイスも提供しながらチーム医療の一員を担っています。
また、当院技士はAHA-ACLSやBLSまたはICLSを受講しており、また各種専門分野の認定士の資格の取得、関連学会への参加、発表など最新の知識や技術を取り入れ、高度な診療を提供することを目標としています。


医療機器管理業務

 管理する医療機器の情報はすべてデータベース上で管理されており、購入から廃棄までの全期間、貸出・使用履歴や使用中点検履歴、保守点検・修理履歴などがいつでも確認できるように管理しています。使用中の医療機器の巡回点検やオンコールの対応なども行い、これらの医療機器が患者に対して正しく安全に使用されるように研修・勉強会を医師やメディカルスタッフ対象に行っています。また、医療機器安全管理責任者に臨床工学技士が任命されており、院内の医療機器の適切な保守点検・使用方法などの包括的な管理を行っています。

手術室業務

 脊椎センターの手術の際にMEP(運動誘発電位)の測定、モニタリング、自己血回収装置の操作を行っています。シャント手術や手術室で行われるVAIVT(経皮的シャント拡張術)の清潔野での医師の補助業務を行っています。手術室のベッドサイドモニターや除細動器の管理・点検を行っていますが、今後、管理していく機器を段階的に増やしていく予定です。また、様々な医療機器のトラブル時に初期対応を行い、他職種やメーカーと連携して機器の円滑な運用を目指しています。


不整脈業務

 ペースメーカーの植え込み・交換の手術の際にプログラマー及び周辺機器の操作を行っております。手術後は、定期的な外来や遠隔モニタリングにてペースメーカーや心臓に異常が無いか確認するとともに医師と協力して患者様の生活様式に合わせた最適な設定を行います。また、MRI等の特殊な医療機器を使用した検査や手術を受ける際の立会い、設定変更などペースメーカー植え込み患者様の安全管理を行っております。


内視鏡業務

 内視鏡業務では、内視鏡装置の管理・定期点検を行い、安全に検査・治療が行われる環境づくりに努めています。現在は尿管ステント留置・交換術の補助を行っており、今後は上部消化器内視鏡検査(GS)、下部消化器内視鏡検査(CS)、内視鏡的逆行性膵胆管造影検査(ERCP)など、内視鏡センターで行われる検査・治療に対して積極的に介助業務を行う予定です。

その他

 臨床工学技士は医療機器の管理のみではなく、医師をはじめ、多職種とのコミュニケーションを図り、安全な治療ができるよう、情報共有・自己研鑽を積極的に行いチーム治療へ参画し、医師・看護師などの医療スタッフに対し、機器の操作・設定・管理方法、危険性等の教育や情報提供を行う事も重要な業務となります。

学会発表、論文、技士会理事

2022 透析医学会論文掲載
2022 日本臨床工学技士会 演題発表
2022 透析医学会 演題発表
2022 栃木県臨床工学技士会 演題発表
2023 栃木県臨床工学技士会 演題発表
2023 茨城県臨床工学技士会 演題発表
2023 透析医学会 演題発表
2023 腹膜透析医学会 演題発表
2024 透析医学会論文掲載
2024 透析医学会 演題発表

その他、多数の研究会の立ち上げや座長、演題発表など行い学会活動にも力を入れております。
栃木県臨床工学技士会理事 2名
茨城県臨床工学技士会理事 1名
日本高気圧潜水医学会 技術部会 常任幹事
日本高気圧潜水医学会関東地方会 技術部会 副会長