家族性高コレステロール血症患者(FH)の地域連携診療について

平成30年2月3日に当センターは一般社団法人 日本動脈硬化学会の[家族性高コレステロール血症の紹介可能な施設]に認定されました。

家族性高コレステロール血症患者(FH)の現状

家族性高コレステロール血症の患者さんは200~500人に1人、日本においては約30万人の潜在患者が存在するといわれている最も頻度の高い遺伝性疾患で、その心血管イベントリスクは一般人口の約10倍、また急性冠症候群の約10%を占めると言われ、ハイリスクとして特段の管理が必要です。しかしながら、世界に比べ我が国は著しく診断率が低いこと(診断率1%未満)が問題視されております。近年、新しい治療薬が開発され家族性高コレステロール血症の治療も進歩して参りました。

地域連携診療へのお願い(医療機関の先生方へ)

下記、診断基準に該当するような患者さんがおられましたら、ご紹介お願いいたします。

成人(15歳以上)FHヘテロ接合体の診断基準(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017)

  • 高LDL-C血症(未治療時のLDL-C 180mg/dL以上)
  • 腱黄色腫(手背、肘、膝などの腱黄色腫あるいはアキレス腱肥厚)あるいは皮膚結節性黄色腫
  • FHあるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2親等以内の血族)

2項目以上が当てはまる場合、FHと診断する。