耳鼻咽喉科

診療内容

2017年11月15日より新棟が竣工し、病床数は段階的に200床増床されます。それに伴い耳鼻咽喉科の診療も手術件数や病棟患者数を含め、その規模が徐々に拡大しつつあります。そのため診療体制の拡充と地域連携の強化が重要課題であり、越谷市周辺を中心とした地域医療を充実させるべく診療を行ってまいります。また、地域医療も重要ですが、大学病院として高度な医療を提供し、埼玉県全域だけでなく全国からも患者さんが集まる耳鼻咽喉科としての役割も果たしていきたいと考えております。

診療内容としては耳鼻咽喉科領域全般をカバーしておりますので、どなたでも安心して受診いただけますが、よりスムーズな診療を受けるためにかかりつけ医からの紹介状を持参して頂けるようお願いします。また病状が安定し、高度な治療が必要なくなった場合にはかかりつけ医の診療所へ逆紹介を行い、診察を継続していただきます。

手術に関しては、耳科領域では全国の耳鼻咽喉科医師対象の手術研修会でインストラクターを行っている、極めて高い診療技術を持ったスタッフによる質の高い医療を提供しております。
耳科領域では慢性穿孔性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対して外耳道後壁を保存する鼓室形成術を主として行います。再発のリスクが高い真珠腫性中耳炎に対しては、再発をしないように手術を2回に分ける段階的手術を行います。また、最近ではハイビジョン内視鏡を併用することで真珠腫の取り残しがないよう、手術の精度を高めております。そして、機能面でも可能な限り聴力が回復するために音の伝わりを作り直す手術(耳小骨形成術)を工夫し、患者さんのQOL(生活の質)が向上するよう配慮しております。
次に鼻科領域では保存的な治療では改善しない副鼻腔炎や重症例では、ハイビジョン内視鏡を用いた鼻副鼻腔手術を行います。再発症例や難治症例に対してはナビゲーションを用い、確実な手術を行います。鼻腔腫瘍、頭蓋底腫瘍、眼窩内腫瘍に関しても脳神経外科、眼科、形成外科と連携して低侵襲かつ効果的な手術療法を提供します。

アレルギー性鼻炎の治療としては体質改善を目的とした舌下免疫療法に加えて、局所麻酔下での手術療法もおこなっております。

頭頸部腫瘍に関しては良性および悪性腫瘍を含め2018年度の年間手術件数は336件に達しております。顎下腺、耳下腺、甲状腺、側頚嚢胞などの良性腫瘍の手術から頸部リンパ節生検や気管切開などの小手術まで、悪性腫瘍以外の手術は年間200件以上実施しています。

また、頭頸部悪性腫瘍に関しては咽頭癌、喉頭癌、口腔癌、鼻副鼻腔癌、唾液腺癌、甲状腺癌など頭頸部全領域に対して幅広く治療しております。疾患や進行度に応じてチームで診療し治療方針を決め、個人個人に対する最適な治療を提供しています。悪性腫瘍に対する手術は年間約100件程度であり、また手術以外の治療にも力をいれ放射線科と合同で機能温存、喉頭温存などを目的とした放射線治療を実施しております。

診療実績

平成30年度
外来患者延数 31,197人
入院患者数 1,230人
年間症例数
鼻科手術(内視鏡下鼻内副鼻腔手術など) 242件
頭頚部腫瘍手術 336件
耳科手術(鼓室形成術、アブミ骨手術など) 129件

特色

耳科領域、鼻科領域、頭頸部領域の手術を主体とした治療に力を注ぎ、その領域のエキスパートが手術を担当しています。具体的な疾患とその治療法については以下のとおりです。

耳科領域
  • 真珠腫性中耳炎:基本的には外耳道後壁を保存する手術を行います。外耳道と呼ばれる耳の穴から鼓膜までの形態が維持されますので、術後のトラブルが少なく、手入れの必要が少ない利点があります。また聴力改善に関してはアブミ骨が残存している場合は70%以上の成功率を認めています。
  • 癒着性中耳炎:難治として知られている癒着性中耳炎ですが、耳介軟骨を用いた鼓膜形成術を行い、再癒着を防止する術式をとることにより良好な成績を得ています。
  • 耳硬化症:テフロンピストンワイヤーを用いたアブミ骨手術を行います。90%以上の症例でほぼ正常に近く聴力は改善します。基本的に炭酸ガスレーザーを用い、手術合併症の少ないより低侵襲な手術を行っております。
  • 高度感音難聴:両側耳の高度感音難聴症例に対しては人工内耳埋込み術を行います。
鼻科領域
  • 慢性副鼻腔炎、副鼻腔嚢胞:基本的に内視鏡を用いた鼻内鼻副鼻腔手術を行います。他院での再手術症例や難治症例、多発する副鼻腔嚢胞など解剖学的に手術が困難な症例に対してはナビゲーションシステムを用い、安全かつ的確な手術を行います。
  • アレルギー性鼻炎:タービネートブレードを用いた下甲介粘膜下組織除去術や選択的に鼻粘膜に分布している副交感神経を切断する後鼻神経焼灼術などの手術療法を行います。手術治療以外の根治的な治療としては原因抗原を同定したうえでの舌下免疫治療も行っています。患者さんの症状と臨床所見に応じた治療を判断しますので、アレルギー性鼻炎でお悩みの患者さんはご相談ください。
  • 頭蓋底腫瘍、鼻腔腫瘍、鼻涙管狭窄、眼窩底骨折:脳神経外科、形成外科、眼科など他科との連携が必要な疾患に関しても積極的に内視鏡での低侵襲手術を行っております。
頭頸部領域
  • 悪性腫瘍に対する手術では口腔や咽頭の欠損に対して皮弁や遊離空腸を移植したり、下顎骨、上顎骨の切除後に腓骨を移植したりするなど、困難な手術に対しても年間30件程度は形成外科、外科などとチームを組み遊離皮弁や遊離空腸を用いた再建術を行っています。大胸筋皮弁やDP皮弁を用いた再建術も症例に応じて積極的に行っており、その結果従来は社会復帰が難しかった患者さんのQOLも向上しています。
  • 疾患や進行度に応じて放射線治療や化学療法、分子標的薬治療も取り入れ、集学的治療も積極的に行っております。放射線科と協力し、2018年度の根治放射線治療は約80件(うち27件は抗がん剤併用放射線治療)を実施し良好な成績を得ています。
  • 周術期や術後もしくは放射線治療中には、リハビリテーション科、歯科、精神神経科などと協力し、悪性腫瘍に対する治療後になるべく早期に社会復帰できるようリハビリや口腔ケア、精神ケアなども積極的に実施しています。また大学病院の特徴を生かし循環器科、腎臓内科、消化器内科などと協力し合併症がある患者さんや高齢者の手術加療を含めた治療も積極的に行っています。

特殊外来

  • 中耳炎外来(月)
  • 難聴・補聴器外来(火)
  • 甲状腺エコー外来(月)(金)
  • 腫瘍外来(月)、(金)
  • めまい外来(金)
  • 鼻副鼻腔外来(月)(金)
  • アレルギー外来(金)

その他

主要機器

ハイブリッドナビゲーションシステム、ハイビジョン内視鏡システム、4Kカメラコントロールユニット、3Dハイビジョン顕微鏡、マイクロデブリッター、炭酸ガスレーザー、 高周波電気凝固装置(コブレーター)

研究
  • 中耳真珠腫、癒着性中耳炎の病態解明と保存的治療法の研究
  • 聴覚系をモデルとした環境による感覚情報処理機構の発達制御
  • ウサギにおける術後鼻中隔粘膜弁の生理的機能に関する調査
  • 次世代シーケンサーを用いた鼻副鼻腔炎症性疾患における常在細菌叢の遺伝子解析
  • 水代謝関連蛋白アクアポリンによるメニエール病発症メカニズムの解明と新規治療法の開発

外来担当医および専門分野

氏名 職名 専門分野
田中 康広 教授 中耳手術、鼻副鼻腔手術
蓮 琢也 講師 中耳手術、耳管機能
穐吉 亮平 助教 中耳手術、小児難聴、補聴器
西嶌 嘉容 助教 頭頸部腫瘍
穴澤 卯太郎 助教 頭頸部腫瘍
海邉 昭子 助教 めまい平衡、鼻副鼻腔手術
井上 由佳里 助教 甲状腺腫瘍、耳鼻咽喉科一般
栃木 康佑 助教 嚥下機能、中耳手術、耳鼻咽喉科一般
宮下 恵祐 助教 鼻副鼻腔手術、耳鼻咽喉科一般
井原 伽奈子 助教 耳鼻咽喉科一般
青木 聡 助教 鼻副鼻腔手術、耳鼻咽喉科一般
鈴木 優美 助教 頭頸部腫瘍、耳鼻咽喉科一般
見澤 大輔 レジデント 耳鼻咽喉科一般
菅野 万規 レジデント 耳鼻咽喉科一般
冨山 克俊 レジデント 耳鼻咽喉科一般
病棟医長/西嶌 嘉容 外来医長/穐吉 亮平 医局長/穴澤 卯太郎

外来曜日別診療医一覧表

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日

堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久
堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久
堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久
堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久
堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久
堀中 繁夫
阿部 七郎
菊地 研
八木 博
金谷 智明
福嶋 博道
長沼 仁
中島 敏明
有川 拓男
天野 裕久

阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎
阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎
阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎
阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎
阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎
阿部 七郎
八木 博
小尾 正太郎

初診の患者さんは火〜金曜日、完全予約制・要紹介状となっております。[健診後受診指示も含む]
ご予約は「心臓・血管内科」までお問合せください。

更新日 2019年5月24日