教育理念・4つのポリシー

教育理念(令和6年度入学生)

社会から信頼され、地域社会及び地域の人々の健康課題の解決並びに保健医療福祉の質の向上に貢献していくために、自己教育力を基盤とし、看護実践力を高めながら看護専門職としてのプロフェッショナリズムを醸成し続けられる自律した看護専門職者を養成する。

教育目標(令和6年度入学生)

  1. 自己を教育する力を養成する。
    自己の学修や生活経験に基づく学びを言語化し内省することにより、自律して生涯を通して学び続ける能力を養う。
  2. 看護の実践力を養成する。
    あらゆる人々の看護に必要な知識・技術を身につけ、根拠に基づいた看護を実践する能力を養う。また、生活に関わるすべての人および保健医療福祉メンバーと協働する能力を養う。
  3. プロフェッショナリズムを涵養する。
    人々の尊厳を擁護し意思決定を支える看護を実践する能力を養う。また、グローカルな視野で多様性を尊重するとともに、自らの役割を認識し、地域や国際社会に貢献できる能力を涵養する。

教育理念(令和5年度以前入学生及び編入学生)

患者及びその家族、医療関係者をはじめ、広く社会一般の人々から信頼される看護職者を育成する。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)(令和6年度入学生)

本学部の所定の科目を履修して卒業に必要な単位を修得した上で、以下の5つの能力を有すると判断される者に卒業を認め、学士(看護学)の学位を授与する。

  1. 探究心を持ち、自己を教育し続けることができる。
  2. 科学的思考を備え、根拠に基づいた看護を実践できる。
  3. 自らの役割と責任を理解し、人々と協働できる。
  4. プロフェッショナリズムを身につけ、倫理的行動をとることができる。
  5. グローカルな視野で、多様性を尊重することができる。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)(令和5年度以前入学生及び編入学生)

以下のような能力を身につけ、かつ所定の単位を修得した学生の卒業を認定する。

  1. 豊かな感性と倫理観に基づく看護を実践できる。
  2. 看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる。
  3. 保健・医療・福祉チームの一員として、看護の役割と責任をもって協働できる。
  4. 主体的学修能力を身につけ、看護の発展や質の向上に貢献できる。
  5. 国際的視野を持ち看護を実践できる。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)(令和6年度入学生)

教育課程の編成
  1. 教育理念を構成する「自己教育力」を基軸とし、「看護実践力」と「プロフェッショナリズム」を統合・発展させながら、教育理念を実現するためのカリキュラムを編成する。
  2. 「基盤科目」「専門基盤科目」「専門科目」を、連続性・階層性をもって配置する。
  3. 「基盤科目」は、人間の理解に重点を置く「人文科学」「自然科学」「社会科学」に関する科目、生涯学び続ける力の基盤となる「アカデミックスキル」に関する科目を配置する。
  4. 「専門基盤科目」は、人間の成⾧と発達、社会のしくみ、健康障害と治療を理解するための「健康」に関する科目、根拠に基づく看護実践の基盤となる「看護」に関する科目を配置する。
  5. 「専門科目」は、看護の知識と技術を統合するための「実践」に関する科目、研究やキャリア発達、専門性を深化させる「発展」に関する科目を配置する。
  6. 卒業後の多様なキャリアへの対応を可能とするために、看護師教育課程、保健師教育課程、助産師教育課程、養護教諭一種教育課程を設置する。
実施の方針
  1. 自己の学修成果や課題を明確にするため、授業内で自己を客観的に振り返る時間を提供する。
  2. 能動的学修を支援するため、アクティブラーニングや ICT を活用した授業を展開する。
  3. 主体的・創造的学習を支援するため、少人数グループでの演習・実習により学生間で学びあう機会を提供する。
  4. 看護専門職者としての態度や役割を学ぶため、多職種と連携した実習や医学部との合同授業を行う。
  5. あらゆる人々への看護に必要な実践力を習得するため、高度医療を提供する3つの大学病院や地域に密着した保健医療福祉施設で実習を行う。
  6. 看護専門職者として自律していくため、段階的に自らのキャリアをデザインする機会を提供する。
  7. 学修成果の評価は、授業の進度に合わせてシラバスに明示された到達目標と成果を測る小テスト・定期試験・レポート課題・実習記録に加え、グループワークや授業への参加状況等を含め、多様な方法で総合的に行う。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)(令和5年度以前入学生及び編入学生)

教育理念を受け以下のような方針に基づきカリキュラムを編成・運営している。

カリキュラムの構成
本カリキュラムは、「人間」「健康」「看護」「環境」「学習(教育)」の5つの概念で構成する。「人間」は発達の側面から、「健康」は全ての健康レベルの側面から、「環境」は生活の場の側面から、それぞれ「看護」を捉える。また、「学習(教育)」は専門職としてのキャリア発達の基盤として捉える。人間は、成長・発達を続ける身体・心理・社会的側面を持った統合体として理解し、健康の維持増進期から終末期にいたる健康レベルと多様な看護提供の場における看護実践能力を修得できるように、〈基礎科目〉〈専門基礎科目〉〈専門科目〉を系統的・段階的に配置する。
科目および領域の区分
  1. <基礎科目>は、人間の理解に重点を置くために、[人間と文化][人間と環境][人間と社会][人間と言語]の4領域を置く。さらに、大学教育における学び方を修得し、キャリア発達の基盤にするために[アカデミックスキル]の領域を置く。
  2. <専門基礎科目>は、健康な生活を支える社会と医療のしくみと看護の対象を総合的に理解する基盤となるよう、[社会と医療のしくみ][生命と発達]の領域を置く。また、健康障害とその治療を理解する基盤として[健康障害と治療]の領域を置く。
  3. <専門科目>は、看護学の基盤となる考え方や援助方法についての科学的根拠を学ぶために、[看護の基盤となる科目][看護実践を支える科目]の領域を置く。さらに、知識・技術・態度の統合を図り看護実践能力を育成するために[看護実践科目]の領域、多様なキャリア発達の可能性を涵養するために[看護の統合と発展]の領域を置く。
ディプロマ・ポリシーに基づいた科目の配置
  1. 豊かな感性と倫理観に基づく看護を実践するために、<基礎科目>の[人間と文化]に「哲学」「文学」「芸術」「心理学」「生命倫理学」、[人間と社会]に「日本国憲法と人権」「人間と歴史」「社会学」「人間関係論」、[人間と言語]に「トータルコミュニケーション」、<専門科目>の[看護の基盤となる科目]に「看護倫理」を配置する。
  2. 看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践するために、<基礎科目>の[人間と環境]に「生活環境論」「人間工学」、<専門基礎科目>の[生命と発達]に「人体の構造Ⅰ・Ⅱ」「人体の機能Ⅰ・Ⅱ」、[健康障害と治療]に「病態治療学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」を配置する。さらに、<専門科目>に[看護の基盤となる科目][看護実践を支える科目][看護実践科目]を配置する。
  3. 保健・医療・福祉チームの一員として、看護の役割と責任をもって協働するために、<基礎科目>の[人間と社会]に「スポーツと健康」、<専門基礎科目>の[社会と医療のしくみ]に「関係法規」「チーム医療論」、<専門科目>の[看護の統合と発展]に「災害看護学」を配置する。
  4. 主体的学修能力を身に着け、看護の発展や質の向上に貢献するために、<基礎科目>の[人間と社会]に「教育学」、[アカデミックスキル]に「情報リテラシー」「基礎ゼミナールⅠ・Ⅱ」、<専門科目>の[看護の統合と発展]に「看護管理」「看護専門職論」「総合実習」「看護研究方法論」「卒業研究」を配置する。
  5. 国際的視野を持ち看護を実践するために、<基礎科目>の[人間と文化]に「文化人類学」、[人間と環境]に「地球環境論」、[人間と社会]に「国際社会の動向」、[人間と言語]に「英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」「中国語」「ドイツ語」、<専門科目>の[看護の統合と発展]に「国際看護学」を配置する。
カリキュラムの実施方針
  1. 多様な健康レベルにある対象へのケアを多角的に考察できるよう、看護学及び公衆衛生看護学の視点を統合し教授する。
  2. アクティブ・ラーニングの視点を踏まえた授業を実施し、学生の主体的学修を促進する。
  3. 少人数グループでの演習・実習により学生間の議論を活性化させ、本質的な理解を促進する。
  4. 医学部との合同授業により、チーム医療における看護職者の役割を学ぶ機会を提供する。
  5. 隣接する大学病院等における地域社会と連携した実習により、看護実践能力の修得を図る。
学修成果の評価
学修成果の評価は、授業の進度に合わせてシラバスに明示された到達目標と成果を測る小テスト・定期試験・レポート・グループワークや授業への参加状況、実習評価等を含め、多様な方法で総合的に行う。加えて、学生自らの授業への取り組みの主観的評価も行う。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

患者及びその家族、医療関係者をはじめ、広く社会一般の人々から信頼される看護職者を育成するため、次のような人材を求めています。

求める学生像
  1. 自らやると決めたことをやり遂げようとし、経験から学び、自身を成長させようとする人
  2. 自らの生活を調整し、自律して看護学を学び続ける意欲がある人
  3. 科学的思考と根拠に基づいた看護学を学ぶ上で必要な基礎学力を有する人
  4. 自らを理解し考えを表現するとともに、他者を尊重し協調できる人
  5. 看護の専門家を目指す者として、社会のルールを守り倫理的な行動がとれる人
  6. グローカルな視野で社会貢献する意欲がある人

さらに、看護学部3年次編入学者においては、1年次入学者用アドミッション・ポリシー6項目に以下の3項目を追加する。

  1. 学士を目指す意志のある人
  2. 明確なキャリアプランを持って学修する意志のある人
  3. 看護学における基本的知識を有し、論理的思考のできる人
入学志願者に求める意志・能力・基礎学力(*印は3年次編入学者)
  1. 入学志願者に求める意志
    • 看護学を学修する意志
    • グローカルな視野で社会に貢献する意志
    • 学士を目指す意志*
    • 明確なキャリアプランを持って学修する意志*
  2. 入学志願者に求める能力
    • 自己を理解し、自分の考えを表現するとともに、他者を尊重できる力
    • 自らの生活を調整し、主体的に学ぶ力
  3. 入学志願者に求める基礎学力
    • 国語 :自分が見たこと、聞いたこと、感じたこと、体験したことを文章化する力、伝える力。書籍・映画・動画等を見て要約する力。論理的に考える力。
    • 理科 :人体の基本的な構造と機能、物質の構成や化学的変化を理解する力(「生物基礎」「化学基礎」レベル以上)。物事を科学的に考える力と探求心。
    • 数学 :四則演算、指数、単位のつく数字の計算、基本的なグラフの読解・作成ができる力(「数学Ⅰ」レベル以上)。
    • 外国語 :異なる文化・慣習・考え方を理解する力。国際的視野で考えるために必要な基礎的な英語力(CEFR基準A1~A2レベル以上)。
    • 情報 :問題解決に向けて、適切な方法で情報を収集し、分析する基礎的な力。文書作成・表計算・プレゼンテーションソフト等を用いて効果的に表現する力。SNS等、情報を発信する際の倫理的な判断ができる力。

    入学までに履修しておくことが望ましい科目としては、「国語表現」「生物基礎」「化学基礎」が挙げられますが、入学者選抜では、履修の有無ではなく、知識が活用できることを重視しています。

    3年次編入学者については、入学時に看護師国家試験に合格していることが求められます。

入学者選抜基本方針
広く社会一般の人々から信頼される看護職者の育成と、看護学の発展と福祉の向上に寄与することを使命とする本学では、基礎学力に加え、アドミッション・ポリシーで示す意志・意欲、人物像等を重視した多面的・総合的な入学者選抜試験を行います。
特に、意志・意欲、人物像については、全ての入試方法において、本学が求める人材であることを調査書および自己申告書の提出により、評価を行います。
各入試方法における入学者選抜基本方針は以下のとおりです。
  1. 学校推薦型選抜
    高等学校長等が推薦する学力・人物像共に秀でた人材に対して、意志・意欲、人物像を特に重視した評価を行います。そのため、基礎学力の評価には適性試験を用い、意志・意欲、その他の能力の評価には、個人面接、自己申告書を用います。
    さらに、指定校制学校推薦型選抜においては、これまでに優秀な人材を輩出した高等学校の実績を重んじ、本学が指定する高等学校の学校長等が推薦する学力・人物像共に秀でた人材に対して、上記の評価を行います。
  2. 一般選抜
    学力・人物像共に優れた人材に対して科目別試験を実施し、基礎学力を重視した評価を行います。
    ただし、選抜に際しては、基礎学力を重視しますが、基礎学力のみでなく、自己申告書の内容も合わせて、総合的に判断します。
  3. 3年次編入学試験
    看護師免許を有する者もしくは資格取得見込みの者で、学力・人物像共に優れた人材に対して、基礎学力、意志・意欲、人物像についてバランスよく評価を行います。そのため、基礎学力の評価には専門科目試験を用い、意志・意欲、その他の能力の評価には、個人面接、自己申告書を用います。

◎特に評価する ○評価する

評価観点入試区分
・評価方法
学力の3要素 求める学生像(アドミッション・ポリシー)
知識・技能 思考力・判断力・表現力 主体性・協働して学ぶ態度 自らやると決めたことをやり遂げようとし、経験から学び、自身を成長させようとする人 自らの生活を調整し、自律して看護学を学び続ける意欲がある人 科学的思考と根拠に基づいた看護学を学ぶ上で必要な基礎学力を有する人 自らを理解し考えを表現
するとともに、他者を尊重
し協調できる人
看護の専門家を目指すものとして、社会のルールを守り倫理歴な行動がとれる人 グローカルな視野で社会貢献する意欲がある人
学校推薦型選抜 適性試験
面接
自己申告書
調査書
推薦書
一般選抜 科目別試験
自己申告書
調査書

令和6年4月1日 改正

アセスメント・ポリシー(学修成果および成績評価に関する方針)

獨協医科大学では、以下の目的を達成するため、3つのポリシー(ディプロマ・ポリシー:卒業(修了)認定・学位授与の方針、カリキュラム・ポリシー:教育課程編成・実施の方針、アドミッション・ポリシー:入学者受入れの方針)に基づき、入学時から卒業後までを視野に入れ、機関レベル(大学全体)、課程レベル(各学部・研究科)、科目レベル(個々の授業)で、以下の基準により学修成果を測定・評価する。なお、学修成果の測定・評価は総括的あるいは形成的評価を織り交ぜた多様な方法で実施する。

目的:
  • 学生自らが能力の向上に取り組み、成長を実感できるようにする。
  • 教員、学部・研究科および大学全体として教育の改善・向上に取り組み、教育の質を保証する。
  • 学修成果に関する情報の公開により、社会への説明責任を果たす。
基準
  • 入学時:アドミッション・ポリシーに適合しているか。
  • 在学中:カリキュラム・ポリシーに従って学修が進捗しているか。
  • 卒業時および卒業後:ディプロマ・ポリシーに適合した学修成果が得られたか。
  • 入学時
  • 在学中
  • 卒業時
  • 卒業後
大学(機関レベル)
  • 入学試験
  • 入学時調査
  • 進級率、休学率、退学率
  • 学生調査
  • 課外活動状況
  • 国際交流状況
  • 他大学との交流状況
  • 学位授与率
  • 標準修了年限内の卒業率
  • 国家資格取得率
  • 大学院等進学先/率
  • 就職先/率
  • 卒業(修了)時アンケート
  • 卒業生アンケート
  • 就職先アンケート



課程
レベル
  • 入学試験
  • 入学時調査
  • 成績素点、GPA、
    単位修得状況
  • 出席状況
  • 進級率
  • 外部試験結果
  • 修学ポートフォリオ
  • 看護技術経験表
  • 学生生活調査
  • 課外活動状況
  • 奨学金制度利用状況
  • 授業評価
  • 成績素点、GPA、
    単位修得状況
  • 学位授与率
  • 国家資格取得率
  • 就職/進学状況
  • 卒業時アンケート
  • 卒業生アンケート
  • 就職先アンケート
科目
レベル
  • 成績素点、GPA、
    単位修得状況
  • 授業評価

教学IRセンターは評価に関するデータを一元的に収集・分析・管理する。