国際公衆衛生看護学

領域の紹介

国際公衆衛生看護学では、地域における看護活動のうち、公衆衛生看護、学校保健、産業保健に焦点を当て、保健師国家試験受験資格に必要な教育を行っています。さらに地域包括ケアを推進するために、広い視野を持った看護職の育成を目指しています。

担当科目

保健医療福祉行政論
保健・医療・福祉制度の仕組みとその成り立ち、地域で実施される保健事業についての法律、制度、政策、行政課題である保健計画の策定や評価に関する基本的な考え方について学修します。とくに、社会情勢の変化とそれに伴う保健・医療・福祉行政の動向とその背景、および、行政と地域保健活動との関連について学修します。
学校保健と産業保健
学校保健活動における養護教諭の役割を理解するために、学校保健の理念と学校の環境調整、児童生徒の健康管理活動等の概要、児童生徒の健康問題の動向と対応策について学修します。また、企業で働く労働者の健康保持活動の実際と、それを支える健康管理システムについて理解し、産業保健・産業看護の役割を学修します。
地域診断
地域の特性と人々の健康課題との関連性を理解するために必要な技術である地域アセスメントについて学修します。
地域で生活する個人、家族、集団の健康状態・生活状況に関する既存のデータおよび地区踏査等から健康課題を抽出し、保健事業の計画立案へと展開する過程を学修します。
公衆衛生看護支援論
地域で生活する人々を対象に、ライフステージに沿った対象別・課題別の看護支援について学修します。
法的根拠を基盤とした自治体の健康施策の下で展開される母子(親子)・成人・高齢者各期の保健活動、さらに精神・障がい・難病・感染症保健対策と健康危機管理の中で各対象者に必要とされる保健活動について学修します。
公衆衛生看護方法論
保健師が行う公衆衛生看護技術について学修します。
地域および産業・学校等の特定集団において、保健師が個人・家族・集団を対象に支援を実施する上で求められる保健指導、訪問指導、健康教育、グループ・組織活動といった具体的な支援技術について学修します。
公衆衛生看護活動展開論
公衆衛生看護活動の基盤となる地域診断の方法と、保健師が実施する保健事業の展開方法について学修します。
市町村住民の生活や保健医療福祉にかかわる既存データをアセスメントし、抽出した健康課題から、健康教育の計画立案を行い、集団に対する具体的なアプローチ方法について学修します。
公衆衛生看護学実習
地域および職域などの特定集団を対象に、公衆衛生看護活動を学修します。
個人・家族・集団・地域への保健師の役割と機能を学び、ライフステージ毎の対象の健康課題に応じた公衆衛生看護実践能力を修得します。
公衆衛生看護管理
公衆衛生看護活動の目的を達成するために必要な事業活動に対する情報管理、業務管理、予算管理、人材管理、危機管理に関する基礎的知識について学修します。また、公衆衛生看護管理の役割と機能および地域ケアシステムについて学修します。

卒業研究のテーマ

  • A市B地区の防災情報伝達システムの変遷と住民の緊急災害情報への意識
  • 児童虐待予防における保健師の家族支援に関する文献検討
  • 20歳代女性の子宮頸がん検診の受診率向上のための支援に関する文献検討
  • 日本に在住する外国人が医療機関を受診した際の思い

総合実習のテーマ

  • 学校保健における児童・生徒のメンタルヘルスケアと養護教諭の役割
  • 自動車メーカー工場における産業保健師の機能と役割
  • 労働者の心身両面の健康の保持増進の支援からわかる産業保健師の役割・機能
  • 航空機製造事業所職員に対する産業保健専門職としての支援

社会活動

地域共創看護教育センター:「ママ・パパカフェ」
日本に住む外国人の母親、父親、その子どもたちを対象に、異文化における子育てを支援する活動です。主催者および参加者同士の交流を目的に、偶数月の第4土曜日、10時から12時まで「ドミトリーいちょう」で行っています。

教員紹介

特任教授 守田 孝恵
准教授 桐生 育恵
准教授 中島 富志子
助教 榊原 理恵子