看護医科学(基礎)

領域の紹介

看護医科学(基礎)領域では、主に看護に関連した基礎医学系の教育を担当しており、必修および選択科目の科目責任者や講義・演習を分担しています。本学部ディプロマ・ポリシーに掲げられている「科学的思考を備え、根拠に基づいた看護を実践できる。」(令和6年度以降の入学生)、「看護の対象を総合的に理解し、科学的な知識・技術に基づいた看護を実践できる」 (令和5年度以前の入学生)ことを主眼に置いて教育に携わっています。

担当科目

統計学
統計学は、確率論を基盤にして、集団全体の性質を一部の標本を調べることによって推定するための処理・分析方法について研究する学問です。統計の基本的な性質や考え方を理解し、研究活動の基盤となる基礎的な統計学的手法について学修します。
公衆衛生学
公衆衛生学は、現実の社会で起こっているさまざまな健康問題を、個人を取り巻く環境・社会との関連から解明する学問です。環境と健康との関連、ライフステージに応じた健康課題と保健活動について学ぶと同時に、わが国における公衆衛生活動の歴史とその成果を振り返り、社会の変容に伴う公衆衛生活動のあり方について学修します。
疫学・保健統計
疫学の概念と疾病頻度の指標、集団における疾病予防の概念とスクリーニング、および代表的な疾患の疫学について学修します。また、地域集団を対象とする看護展開の基礎情報となる人口動態統計や保健統計などの読み取り方を学修します。
薬理学
薬理学は、化学物質(薬物)と生体(個体~分子レベルを含む)との相互作用を探究する学問です。薬物の生体での作用機序や作用点について、および薬物の体内動態(薬物の吸収、分布、代謝、排泄)についての基本的な知識について学修します。さらに、主な疾患に対する薬物の臨床効果、副作用、禁忌、また薬物相互作用について学修します。
東洋医学と経絡
EBMに基づく現代医療の補完療法として、全人的医療のために世界の伝統医学の中で東洋医学が果たす役割と問題点について学修します。また、人体の構造と機能の中心に「経絡」の考え方を位置づけた経絡の概要とその刺激の効用(鍼灸など)について学修します。

卒業研究のテーマ

  • 産後うつの予防的介入の効果に関するシステマティック・レビュー
  • 循環器疾患や胃の悪性新生物の減塩による死亡率減少効果の都道府県別推定 ~エコロジカルスタディ~
  • 生殖補助医療と産後うつの関連について ~システマティックレビュー~
  • 若年者における家族関係や家庭環境と希死念慮、自傷との関連について

教員紹介

教授 西連地 利己
特任教授 内田 幸介(薬理学)