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保険診療下で国内初となるTAV-in-TAV (経カテーテル的大動脈弁植込み術後生体弁機能不全患者に対する経カテーテル再治療) を実施

 獨協医科大学埼玉医療センターでは2023年4月3日に、経カテーテル的大動脈弁植込み術後の生体弁機能不全に対する経カテーテル的な再治療であるTAV-in-TAV を施行し無事に終了しました。保険診療下での同治療の実施は国内初となります。
 大動脈弁狭窄症に対する手術負担の少ない治療として経カテーテル的大動脈弁植込み術 (TAVI) が2013年に本国で承認されました。TAVIは良好な術後早期成績が報告され、国内で急速に普及しつつあります。この治療で使用される弁は生体組織を材料とする生体弁になります。生体弁は術後抗凝固薬の内服が不要である等患者さんへの負担が少なく高齢患者を中心に使用されますが、一方で経年的な劣化が問題点として挙げられます。外科的に生体弁に置換された患者で弁の機能不全が生じた場合、TAVIによる治療介入が既に可能となっていますが、TAV-in-TAVはこれまで認められていませんでした。承認から10年が経ち、TAVI術後に弁機能不全を呈する患者もみられるようになった現状を受けて、2023年4月から保険診療下での同治療の実施が可能となりました。TAVIは高齢、ハイリスク患者が対象となることが多く、術後弁機能不全が生じた際にも経カテーテル的に負担少なく再治療が実施できることは同治療を受けた患者にとって大きな安心につながります。
 当センターは、全国のTAVI実施施設へ指導を行うプロクター医師が在籍するTAVI専門施設として、一般の大動脈弁狭窄症患者以外にも、透析や開胸・TAVI術後の生体弁機能不全患者に対してTAVIを実施可能な首都圏北部唯一の施設 (2023年3月末現在) となっています。地域の中核となる心臓弁膜症治療センターとして今後もその責務を果たしていきます。

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