総合がん診療センター

センター長
奥山 隆

診療内容

  • 通院治療センターにおける化学療法の実施(各診療科と連携)
  • 緩和医療の提供(緩和ケアチームによる主治医への助言)
  • 各種がんに対する放射線治療の実施
  • がん患者さん及びそのご家族からのご相談に対応
  • がん診療連携拠点病院として体制整備
  • がん地域医療連携の推進
  • キャンサーボードの企画、運営
  • がんゲノム医療連携病院としての運営、管理
        がんゲノム医療についてはこちらへ
  • 緩和ケア外来の運営

診療実績

令和5年度

外来化学療法 静脈内注射・点滴件数:12,662件
緩和ケアチーム新規依頼件数:235件
緩和ケアチームラウンド総数:623件
がん相談件数:807件
がんゲノム遺伝子パネル検査実施件数:56件

特色

当総合がん診療センターは、以下の5つの部門から成り立っておりますが、全体として、当院の悪性腫瘍診療、集学的治療(手術(外科治療)、薬物療法、放射線治療など)のコーディネーターの役割を担っております。

化学療法部門
毎月開催される化学療法委員会において、各診療科から提出されたがん薬物療法レジメンの審査・採否の決定を行っています。また、抗がん剤の副作用報告を受けて、その対策について検討しています。
現在52床の通院治療センターを適切かつ円滑に運営できるよう努めています。
また、種々の診療科・多職種の医療従事者が集まり、化学療法の初回外来スタート導入等の検討や、診療方針等を検討する『キャンサーボード』を定期的に開催しています。

外来腫瘍化学療法診療科について

緩和ケアセンター

医師、緩和ケア認定看護師、薬剤師等の多職種で構成された緩和ケアチームによる専門的緩和ケアの実践を行っています。各診療科からのコンサルトがあった場合、緩和ケアチームが専門的な視点で苦痛緩和に関する方針を検討し、主科のサポートに努めています。
がんと診断された時から緩和ケアが行われるよう、病院内の医療従事者だけでなく、地域にも向けて研修会等の企画を行い、緩和ケアの普及啓発に努めています。

緩和ケア外来は、完全予約制で精神症状・水曜日午後(こころの診療科)
身体症状・木曜日午後(消化器内科)で実施しております。

疼痛緩和のための神経ブロック等で当院にて実施が困難な場合は、連携医療機関にご紹介いたします。

相談支援部門

国立がん研究センターの認定がん専門相談員が在籍し、総合患者支援センターと連携しながら広く地域の皆様方の相談に対応しています。とくに治療と仕事の両立では専門家による各種相談会を企画し、仕事を辞めることなく復職をめざせるよう情報提供に努めております。

現代は様々な情報があふれています。ご自身やご家族に必要な正しい情報を共に考え意思決定ができ、自分らしい過ごし方、生き方ができるようご支援してまいります。どうぞご活用ください。

がん登録部門
病理専門医および細胞診専門医の資格を有する医師と、国立がん研究センターが認定している院内がん登録実務認定者が「院内がん登録標準登録様式」に則って行っています。
放射線治療部門
専従の放射線治療専門医3名を配置し、高精度の放射線治療を患者さんに提供しております。がん患者さんの症状を緩和する緩和的放射線治療へも対応しています。また、前立腺がんの小線源治療や骨転移に対する放射線医薬品による内用療法も行っています。

PDCAサイクルの確保について

PDCAサイクルとは、以下のように定義されています。
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返すことにより課題の質の向上を図る手法です。
Qualityの向上を目指し、各種活動の運営にPDCAサイクルを実践しています。具体的には、院内の最高意思決定機関である診療部長会での立案に基づき、総合がん診療センターと医療サービス委員会が連携・協力し各種課題を実践しています。

現在の活動計画
  1. 化学療法における有害事象報告の徹底、集計、評価(特に免疫チェックポイント阻害薬)
  2. 在宅緩和ケアにおける地域医療機関との連携推進および実績、満足度の評価
  3. 総合がん診療センター相談支援部門における療養・就労両立支援の推進と実績・満足度の評価

その他

緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会修了者
野崎 美和子(放射線科)、田村 秀人(糖尿病内分泌・血液内科)、            木口 亨(糖尿病内分泌・血液内科)、竹下 惠美子(外科)、草野 祐美(消化器内科)
精神腫瘍学の基本教育に関する指導者研修会修了者
井原 裕(こころの診療科)、齊間 草平(こころの診療科)、近藤 忠一(こころの診療科)、 中根 えりな(こころの診療科)
当院における緩和ケア研修会の実施状況
  • 平成21年度 平成21年7月25日~26日
    当院医師 16名
  • 平成22年度 平成22年5月15日~16日
    当院医師 13名、他院医師 5名、当院看護師 2名、他院看護師 2名
    当院薬剤師 1名、他院薬剤師 1名
  • 平成23年度 平成23年6月18日~19日
    当院医師 14名、他院医師 2名、他院薬剤師 1名
  • 平成24年度 平成24年7月7日~8日
    当院医師 9名、他院医師 10名、当院看護師 3名、他院看護師 1名
  • 平成25年度 平成25年6月15日~16日
    当院医師 8名、他院看護師 1名
  • 平成26年度 平成26年7月5日~6日
    当院医師 23名、他院医師 1名
  • 平成27年度 平成27年9月26日~27日
    当院医師 13名、他院薬剤師 1名
  • 平成28年度 平成28年5月21日~22日
    当院医師 6名、他院薬剤師 1名
  • 平成29年度 平成29年5月20日~21日
    当院医師 25名、他院医師 1名、当院理学療法士 1名
  • 平成30年度 平成30年7月21日~22日
    当院医師 27名
  • 令和元年度 令和元年6月1日
    当院医師 35名
  • 令和2年度 令和2年12月5日
    当院医師 15名
  • 令和3年度 令和3年9月25日、11月27日、12月4日
    当院医師 40名 他院医師 3名
  • 令和4年度 令和4年6月4日、11月19日、12月17日、令和5年3月4日
    当院医師 58名 他院医師 2名
  • 令和5年度 令和5年5月27日、6月3日、7月15日、11月4日
    当院医師 72名 他院医師 6名 当院看護師 3名 当院薬剤師 1名             当院理学療法士 1名 当院言語聴覚士 2名

以上、令和5年度までの当院医師研修修了者 374名

なお、研修修了者については、埼玉県のホームページ をご確認ください。

5大がん(胃がん・大腸がん・肝がん・肺がん・乳がん)以外のがんに対する診療内容
前立腺がん・膀胱がん・腎がん(泌尿器科)、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん(産科婦人科)、脳腫瘍(脳神経外科)、頭頚部がん(耳鼻咽喉科)、小児がん(小児科・小児外科)、皮膚がん(皮膚科)、白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫(糖尿病内分泌・血液内科)。

※( )内の診療科のホームページをご参照ください。
腫瘍関連の学会認定施設について
当院は日本臨床腫瘍学会認定研修施設であり、同学会認定の「指導医」1名、「がん薬物療法専門医」3名が所属しております。
また、当院は日本がん治療認定医機構の認定研修施設でもあり、「がん治療認定医」が所属しています。
当院は日本癌治療学会認定がん医療ネットワークナビゲーター認定研修施設であります。

市民公開講座

外来担当医とその専門分野

氏名 職名 専門分野
奥山 隆 教授 センター長
齋藤 登 教授 副センター長・相談支援部門長
田村 秀人 教授 化学療法部門長
竹下 惠美子 講師 緩和ケアセンター長
伴 慎一 教授 がん登録部門長
野崎 美和子 教授 放射線治療部門長
古田 雅也 准教授 放射線治療部門
小島 誠人 准教授 化学療法部門
草野 祐実 講師 緩和ケアセンター
中根 えりな 助教 緩和ケアセンター
太田 貴寛 助教 緩和ケアセンター