がん登録

がん登録について

がん登録とは、がんの罹患や転帰その他の状況を登録・把握し、分析する仕組みであり、がん患者さんの罹患率、生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータ収集に必要なものです。
当院は平成20年3月より地域がん診療連携拠点病院として指定を受けております。このことから、院内がん登録に取り組んでおります。

院内がん登録とは

院内がん登録は、国が定める「がん対策基本法」に基づく「院内がん登録の実施に係る指針」に基づき実施されており、当院にて診断・治療されたすべてのがん患者さんについて、がんの情報や予後情報を収集し登録する仕組みです。収集された情報は、国立がん研究センターによる全国集計、全国がん登録事業へ情報提供を行っています。また院内においても情報を提供し、がん医療の向上の基礎となるデータとして活用されています。
院内がん登録では、学術統計のため登録情報を基に生存確認調査を実施します。当院にて情報が把握できない場合は、国立がん研究センターまたは、市町村へ生存確認調査を依頼することがあります。

登録データについての個人情報の取り扱いについては、当院個人情報保護規程に基づき最大限の注意を払っております。
院内がん登録の趣旨をご理解の上、患者さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。

院内がん登録全国収集データの二次利用について

「院内がん登録」で集約された情報は、国立がん研究センターにより全国規模で統計・分析が行われ、がん診療の質の向上や行政におけるがん対策の充実などに活用されます。二次利用として、データのより詳細な集計や研究解析による実態の検討などにも利用されます。
もしご自分に関する情報か二次利用に使われたくない場合は当院の窓口へお申し出ください。
データの管理や制度の詳細は国立がん研究センターがん情報サービスをご覧ください。

二次利用について

統計の説明

登録対象
  • 1年間(1月1日から12月31日)に、自施設で診断、または他施設ですでに診断されて自施設に初診した悪性新生物(がん)及び頭蓋内の良性及び良悪性不詳の腫瘍が対象です。治療を行わない経過観察も含まれます。
  • 1腫瘍・1登録の原則に基づき、同一の患者さんに別のがん種と判断されるがんが同時又は時間をあけて生じた場合には、多重がんとして複数登録します。多重がんの判断は定められたルールに基づきます。
ステージ分類
治療前ステージとは、何らかの治療が行われる以前につけられたステージを指します。院内がん登録では UICC TNM 分類によるステージに基づいて登録します。一般的な臨床現場で使用されるステージとは若干異なる場合があります。
治療内容
  • 手術  :外科的手術、鏡視下(腹腔鏡など)治療のいずれか、または、両方
  • 内視鏡 :内視鏡治療
  • 放射線 :放射線治療
  • 薬物療法:化学療法(分子標的薬を含む)、内分泌療法
  • その他 :免疫療法、肝動脈塞栓術、レーザー治療(ラジオ波焼灼を含む)、アルコール注入法等
  • 治療なし:経過観察を含む
主要5部位がん
日本で罹患・死亡が多い5つの部位であり、胃、大腸(結腸・直腸)、肝臓、肺、乳腺です。