病理専門医

理念

基幹施設である獨協医科大学埼玉医療センター病理診断科と三つの近隣病院との連携に加えて、二つの大学病院および二つのがん専門診療・研究機関の病院との連携からなるプログラムです。比較的小規模なプログラムですが、非常に密接な交流・協力体制にある近隣連携病院での研修、連携大学病院やがん専門病院での高度な内容の研修の機会を提供しています。小規模であるがゆえに、複数の指導医が密な協力のもとに基幹施設での研修を中心とした指導・評価を行うことができ、細やかで密な一貫した研修・教育を専攻医が受けられる体制を整えています。3年間の間に、日常よく遭遇する疾患の病理診断を確実に行えるようになるとともに、希少例を含めた偏りのない症例を経験し、信頼されるに足る基礎的診断能力とその後の発展能力とを備え、医療現場でのコミュニケーション能力も有したバランスの良い病理専門医の育成を目指します。

プログラム冊子

当専攻医研修プログラムをまとめたプログラム冊子はこちらをご覧下さい。

プログラムの実施内容

経験できる症例数と疾患内容

本プログラムでは、基幹施設である大学病院および連携施設である中規模総合病院や他の大学病院、専門病院とで経験すべき全領域の病理検体をカバーしており、病理専門医資格取得に必要な症例数(剖検、手術検体、生検、細胞診)を十分に経験することが可能です。

カンファレンスなどの学習機会

本プログラムでは、臨床科との各種のカンファレンスに参加することにより、希少症例や難解・問題症例の臨床所見を含めた理解や、臨床医との議論を通じた問題解決の方策を身につけることができます。施設内での勉強会やサブスペシャリティを有する指導医からのレクチャー等により、より専門的な知識を効率的に習得できる機会が得られます。また、埼玉県内の病理医による検討会への参加により、さらに多彩な症例を経験する機会もあります。病理解剖例に関しては、年3回実施される病院全体のCPCに加え、ほぼ毎月実施されている2年次初期研修医に対するCPC研修の指導に携わることにより、自身の執刀症例以外の症例に関しても深く経験することができます。

地域医療の経験

本プログラムの近隣連携病院の二つは、いずれも地域の中核的な一般病院であり、それらの施設での研修を通じて地域医療における病理医としての経験を積むことができます。

学会などの学術活動

本研修プログラムでは、3年間の研修期間中に最低1回の、日本病理学会総会における筆頭演者としての発表を必須とし、また、発表した内容は極力国内外の医学雑誌に投稿するよう推奨しています。学会発表、論文発表に関しては、十分な指導体制を有しています。診断医として基本的な技能を習得したと判断される専攻医は、指導教官のもと研究活動にも参加できます。獨協医科大学埼玉医療センターでは、大学院も整備されています。獨協医科大学病理学講座や病理診断学講座との研究連携も可能であり、専攻医の研究活動参加機会・研究環境の幅を広げています。

連携病院・特別連携病院

連携病院

済生会川口総合病院(埼玉県川口市)
春日部市立医療センター(埼玉県春日部市)
国立病院機構 東埼玉病院(埼玉県蓮田市)
がん研究会有明病院(東京都江東区)
国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)
京都府立医科大学附属病院(京都府京都市)
自治医科大学附属さいたま医療センター(埼玉県さいたま市)