小児科専門医

概要

小児科医の役割は子どもが罹患する疾病への対応のみならず、子どもの健全な発育を総合的に支援することです。「小児科医は子どもの総合医である」という基本的姿勢のもと、小児科専門医の医師像は、①子どもの総合診療医、②育児・健康支援者、③子どもの代弁者、④学識・研究者、⑤医療のプロフェッショナルの5つの視点が求められています。
総合診療医とは、単一の臓器に関わる専門科ではなく子ども全体を対象とすることをさします。総合的な小児科診療の基礎を習得した上で、多彩な小児科の専門分野があります。小児科医は子どもの身体、心理、そして発育の全体像を把握して、医療の基本である「疾病を診るだけではなく、患者とその家族、さらには心理社会環境をみる」という全人的な観察姿勢で責任感を持って診療に臨んでいます。小児科専門研修ではこの総合診療の姿勢を学ぶことが目標です。

特性

3年間の小児科専門研修では、日本小児科学会が定めた「小児科医の到達目標」のレベルAの臨床能力の獲得をめざして研修を行います。
当院では子どものこころ診療センターがあり児童精神も研修できます。また、小児病棟で他科(小児外科、耳鼻咽喉科、眼科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科)の小児患者も一緒に入院しており、各科との連携もよく小児の総合医療が充実しています。さらに、獨協医科大学病院(栃木県、本院)、順天堂大学順天堂医院、埼玉県立小児医療センター、東京都立小児医療センター、および国立成育医療研究センターと連携しての研修プログラムがあり、サブスペシャリティ取得開始のことも考えたプログラムを組んでおります。
2018年4月からNICUが新設、7月から小児病棟がリニューアルされ小児医療体制が充実しています。

プログラム冊子

当専攻医研修プログラムをまとめたプログラム冊子はこちらをご覧下さい。

年次到達目標

1年次
  • 健康な子どもと家族、common disease、小児保健・医療制度の理解
  • 基本的診療技能(面接、診察、手技)、健康診査法の修得
  • 小児科総合医、育児・健康支援者としての役割を自覚する
2年次
  • 病児と家族、重症疾患・救急疾患の理解
  • 診療技能に習熟し、重症疾患・救急疾患に的確に対応できる
  • 小児科総合医としての実践力を高める、後輩の指導
3年次(チーフレジデント)
  • 高度先進医療、希少難病、障がい児に関する理解
  • 高度先進医療、希少難病、障がい児に関する技能の修得
  • 子どもの代弁者、学識者、プロフェッショナルとしての実践
  • 専攻医とりまとめ、後輩指導、研修プログラムへの積極的関与

連携病院

連携病院
獨協医科大学病院(栃木県下都賀郡壬生町)
順天堂大学附属順天堂医院(東京都文京区)
東京都立小児総合医療センター(東京都府中市)
埼玉県小児医療センター(埼玉県さいたま市)

Subspecialty領域について

当院では小児科専門医取得後に目指す、Subspecialty領域について、以下の専門医の指導医が在籍しています。

アレルギー専門医 日本アレルギー学会
小児神経専門医 日本小児神経学会
内分泌代謝科(内科・小児科・産婦人科)専門医 日本内分泌学会
周産期専門医 日本周産期新生児医学会