前立腺癌の診断は、血清PSA値の上昇によるスクリーニング、画像診断を経て、最終的には病理組織学的検査にて確定診断されます。また、前立腺癌は病期ごとの治療法が多彩であるという特色があります。
現在、当前立腺センターは、泌尿器科、放射線科、病理部が連携して、県内随一の施設として順調に診療を行っております。前立腺癌の治療としては、ホルモン虜法、手術療法、放射線療法、化学療法に大別されますが、これを上手く組み合わせて治療を行うことが、集学的な治療につながります。特に、早期の前立腺癌に対しては、2000年4月以降、腹腔鏡下小切開前立腺全摘除術(MIES)を積極的に行ってきている。更に、2012年10月以降はロボット支援手術(ダ・ヴィンチシステム)を導入し、現在は年間約200症例の手術実績があります。
術後の尿失禁については、薬物療法、磁気刺激療法、人工括約筋埋め込み術などで十分に対応可能であり、ほとんどの患者が術後1年後には普通の社会生活に戻っています。術後の勃起不全については、薬物療法で対応しております。