肥満症治療センター

外来受付電話 0282-87-2196(内分泌代謝内科外来)
外来受付電話 0282-87-2202(上部消化管外科外来)

センター長副センター長
麻生 好正(内分泌代謝内科)中川 正敏(上部消化管外科)

麻生 好正
中川 正敏

概要

肥満(ひまん)症は万病の元です。肥満症は、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧、痛風、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患・脂肪肝炎、慢性腎臓病、狭心症・急性心筋梗塞、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群の原因になります。加重により腰痛や膝関節痛の原因にもなり、さらに、大腸癌、肝癌、膵癌、乳癌などの癌との関連も指摘されています。

当院では、内分泌代謝内科が2001年より肥満外来を開設し、2019年より上部消化管外科が、高度肥満症に対する減量・代謝改善手術(腹腔鏡下スリーブ状胃切除術)を開始しました。術前術後で、上部消化管外科、内分泌代謝内科、精神科神経科、栄養部、リハビリテーション部、看護部(外来・病棟・手術室)、臨床心理部によるチーム医療を実践してきました。

2024年2月、新規肥満症治療薬(持続性GLP-1受容体作動薬セマグルチド)の保険収載を受け、幅広い肥満症の患者に内科的治療が可能になり、肥満症治療は新たな時代に突入しました。

そこで、機が熟した肥満症治療に対応すべく、2025年1月に肥満症治療センターを発足しました。これまでの経験を通して肥満症治療について熟知した多職種スタッフ(医師、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士)の英知を結集し、一丸となって食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法から肥満外科手術まで、包括的な肥満症の治療を実践いたします。

そして、当院の理念である患者さんを中心とした、患者さんに寄り添う医療を基本に、個々の肥満症の患者さんに合わせた良質な肥満症治療を提供してまいります。

治療法

持続性GLP-1受容体作動薬セマグルチド(ウゴービ®)注射療法
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術


治療適応
  • 持続型GLP-受容体作動薬肥満症治療薬(ウゴービ®)

20歳以上で、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧のいずれかを有し、食事療法・運動療法を6か月間以上行なっても十分な減量効果が得られない、①BMI※35kg/m2以上の患者さん、あるいは②BMI 27kg/m2以上の場合は2つ以上の上記の肥満に関連する健康障害を有する患者さんとなります。

◎2つ以上の肥満関連健康障害(11項目)

耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)非アルコール性脂肪性肝疾患
脂質異常症月経異常・不妊
高血圧閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
高尿酸血症・痛風運動器疾患
冠動脈疾患肥満関連腎臓病
脳梗塞


  • 減量・代謝改善手術

18~65歳の6か月以上の内科的治療で有意な体重減少および肥満関連健康障害の改善が得られない患者さんで、①BMI 35kg/m2で糖尿病や脂質異常症、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患の1つ以上を有すること、②BMI 32~34.9kg/m2でHbA1c 8.0%以上の糖尿病や脂質異常症、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患の2つ以上を有する患者さんとなります。

※BMI:Body Mass Index(体重kg÷身長m÷身長m)で求められます。
 例)身長 170cm, 体重 100kgの方: 100÷1.7÷1.7=34.6

外来曜日別診療医一覧表

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日
[内分泌代謝内科]
麻生好正 教授
[上部消化管外科]
中川正敏 講師
(再診)
[内分泌代謝内科]
麻生好正 教授

[上部消化管外科]
小嶋一幸 教授
(初診)

※初診の場合は、内分泌代謝内科にご相談ください(TEL:0282-87-2196)
※上部消化管外科への受診(初診)は、内分泌代謝内科受診後にご案内させていただきます。