リプロダクションセンター

センター長
鈴木 達也
鈴木 達也

特徴・特色

2015年に獨協医科大学埼玉医療センターにリプロダクションセンターが開設され、多くの患者さんが妊娠・出産に至っています。そして2024年1月には、獨協医科大学病院にも新たにリプロダクションセンターが開設され、診療を開始しました。

女性は年齢を重ねるにつれて妊娠が難しくなっていきます。近年の晩婚化の影響もあり、不妊に不安を感じるご夫婦の割合は増加傾向にあります。また、不妊症の原因は男性側に約50%、女性側に約65%(重複あり)認められており、女性だけでなく男性も診察し、不妊の原因を明らかにしたうえで治療を行うことが重要です。
当センターでは、泌尿器科医と産婦人科医が連携し、短期間で妊娠を目指せるよう診療を行っています。
男性側の診療では、触診、超音波検査、精液検査、ホルモン検査などを実施し、必要に応じて精索静脈瘤の手術や、無精子症に対する顕微鏡下精巣精子採取術(MD-TESE)にも対応できる体制を整えています。
女性側の診療では、タイミング療法や人工授精といった一般不妊治療に加え、採卵・胚移植を含む生殖補助医療(ART)を実施しています。検査には、超音波検査、ホルモンなどの血液検査、子宮卵管造影検査などの基本的なスクリーニング検査に加え、より高度な先進的検査も導入しています。また、子宮筋腫や良性卵巣腫瘍などが認められる場合には、妊娠への影響を考慮したうえで治療方針を立て、必要に応じて手術を行います。
さらに、他科の疾患を合併している場合は各診療科と連携し、不妊治療後に妊娠が成立した際には産科と連携して診療を進めます。

そのほか、妊娠は成立するが継続が困難な不育症の診療や、若年がん患者さんに対するがん治療前の妊孕性温存としての精子・卵子・受精卵の凍結保存にも対応しています。加えて、社会的適応による未受精卵子の凍結保存も開始しました。

診療内容

リプロダクションセンターでは挙児を希望される患者さんに対する診療を担当します。
具体的には以下の3つです。

・不妊症診療
・不育症診療
・がん・生殖医療(がん・生殖医療外来予約方法

参考となるHPを紹介します。

不妊症診療について
不育症について
がん・生殖医療について

先進的な検査・治療

タイムラプスインキュベーター(自由診療・先進医療)

当センターでは、胚培養にVitrolife社製のタイムラプスインキュベーター「Embryoscope+」を導入しています。従来は胚を1日1回インキュベーターの外に出して観察する必要がありましたが、このインキュベーターでは胚の様子を自動で記録し、動画のように連続的に観察することが可能です。これにより胚にダメージを与えずに培養でき、胚の発育環境が向上し、妊娠率の改善が期待されます。胚の妊娠・出産の可能性については、Vitrolife社が開発した予測モデルである「KIDScore」やAIを活用した「iDAScore」を用いて評価します。

自由診療:44,000円(税込)/先進医療:40,000円(非課税)

硬性子宮鏡モルセレーションシステム(保険診療)

不妊の原因となる子宮内膜ポリープを除去する子宮鏡下手術において、当院では硬性子宮鏡モルセレーションシステムを導入しています。電気メスを使用せず、シェーバーの回転により病変を切除・吸引することで、子宮内に熱による損傷を与えることなく、安全に手術を行うことができます。この手術は入院不要の外来手術として実施可能で、患者様の身体的・経済的なご負担を軽減します。

子宮内フローラ検査(自由診療・先進医療)

子宮内の細菌叢(フローラ)を調べる検査で、善玉菌であるラクトバチルスの割合を評価します。ラクトバチルスが90%以上を占めると妊娠率が良好とされており、不足している場合には、抗菌薬による治療や乳酸菌サプリメントの使用を推奨します。

自由診療:44,000円(税込)/先進医療:40,000円(非課税)

子宮内膜受容期検査(自由診療)

体外受精において、胚移植の最適な時期(着床の窓)を特定する遺伝子検査です。個々の子宮内膜の状態に合わせて胚移植のタイミングを調整することで、妊娠率の向上が期待できます。

自由診療:92,000円(税込)

精子DNA断片化指数(DFI)検査(自由診療)

損傷したDNAを持つ精子の割合(DFI)や、精子核が未熟な精子(HDS)の割合を評価する検査です。不妊原因の一つとして注目されており、治療方針の参考になります。

自由診療:15,000円(税込)

精液中酸化還元電位測定(ORP)検査(自由診療)

精液中の酸化ストレスの状態を評価する検査です。酸化ストレスは精子の機能障害やDNA損傷の原因となるため、スクリーニングに有用です。

自由診療:10,000円(税込)

膜構造を用いた生理学的精子選択術(自由診療・先進医療)

遠心分離や化学物質を使用せず、膜構造を利用して運動性が高く、より良質な精子を選別する方法です。受精率や胚発育の改善が期待されます。

自由診療:27,500円(税込)/先進医療:25,000円(非課税)

施設認定

日本産科婦人科学会
  • 体外受精・胚移植に関する登録施設
  • ヒト胚および卵子の凍結保存と移植に関する登録施設
  • 顕微授精に関する登録施設
  • 医学的適応による未受精卵子の凍結・保存に関する登録施設
  • 医学的適応による胚(受精卵)の凍結・保存に関する登録施設
  • 妊孕性温存療法実施医療機関(検体保存機関)(未受精卵・胚(受精卵)・精子・精巣内精子)
  • 温存後生殖補助医療実施医療機関(未受精卵・胚(受精卵)・精子・精巣内精子)
その他
  • 栃木県指定妊孕性温存療法実施医療機関(検体保存機関および温存後生殖補助医療実施医療機関)

資格認定

日本産科婦人科学会
  • 産婦人科専門医・指導医 鈴木達也
日本泌尿器科学会
  • 泌尿器科専門医・指導医 木島敏樹
日本生殖医学会
  • 生殖医療専門医・指導医 鈴木達也
日本がん・生殖医療学会
  • 認定がん・生殖医療ナビゲーター 鈴木達也
日本卵子学会
  • 生殖補助医療胚培養士 室井美樹,髙橋美紀
日本不妊カウンセリング学会
  • 不妊カウンセラー 柏﨑祥子, 天海裕子
  • 体外受精コーディネーター 室井美樹

診療実績(2024年)

こちら参照ください。

自由診療費用(2025年8月1日現在)

こちら参照ください。

当センターを受診希望の皆様へ

当センターの診療は完全予約制となっています(初診・再診とも)。
初めて受診される方にはご案内しますので、リプロダクションセンターへお問い合わせください。ご協力の程よろしくお願いいたします。

初診時注意事項

原則ご夫婦二人で受診してください。
健康保険証(原本)・戸籍謄本・住民票・紹介状を必ず持参してください。
円滑な診療のため、ご自宅で問診に回答したうえで受診してください。

・スマートフォンでQRコードを読み取り、順に入力して送信ください。

*問診回答の送信は受診7日前以降にお願いします。
*わからない部分は空白で進めてください。
*通信状況等により送信できていない場合があります。
その際はご面倒をお掛けしますが、リプロダクションセンター受付で
再度問診の入力をお願いすることになります。

・読み取りが難しい場合は用紙を印刷して記入し、
 受診当日にリプロダクションセンター受付へ提出してください。
 ・女性問診 (Word)(PDF
 ・未婚女性問診 (Word)(PDF
 ・卵子凍結保存希望女性問診(Word)(PDF
 ・男性問診 (Word)(PDF
 ・未婚男性問診 (Word)(PDF

問診QRコード
リプロダクションセンター受付

電話受付時間 / 平日(月〜金)14:00〜16:00
電話 / 0282-87-2242(直通)
〒321-0293 栃木県下都賀郡壬生町北小林880

外来曜日別診療医一覧表

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日

[女性部門]
(初診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(初診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(初診)
 鈴木達也 教授*


[女性部門]
(初診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(初診)
 鈴木達也 教授

[男性部門]
(初診・再診)
 木島敏樹 講師




[女性部門]
(再診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(再診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(再診)
 鈴木達也 教授*
[女性部門]
(再診)
 鈴木達也 教授
[女性部門]
(再診)
 鈴木達也 教授

初診時注意事項
*原則、夫婦二人で受診して下さい。初診・再診ともに完全予約制です。
事前に予約電話〔TEL:0282-87-2242(直通)〕までお問い合わせ下さい。(予約電話対応時間:14 時~16 時)
*健康保険証(原本)・戸籍謄本・住民票・紹介状を必ず持参して下さい。
*木曜日の鈴木教授外来については、第3土曜日(休診日)の週のみの診療となります。


2025年9月現在

0282-87-2242